スロヴェニアは,隣りのクロアチアとともに,20年前に誕生してから関心を持ち続けてきた国のひとつである.
 それは,クロアチアのザグレ ブからスロヴェニアのリュブリアナ,オーストリアのヴィラッハを経由,ドイツのミュンヘンからベルリンに至る長距離国際列車“ミマーラ(MIMARA)” の存在を知った時に始まった.最初はミュンヘン中央駅で,続いてバンベルクで.ニュルンベルク中央駅でも見た.残念ながら,ベルリンで遭遇した記憶はない けれど,とにかく青と白の美しい塗り分けが施された客車によって編成されたこの列車は,混乱の続く旧ユーゴスラヴィアの国々が,新しい歩みを始めた象徴に みえたものである.
 そればかりではない.ヴィーンの西駅でザグレブやリュブリアナ,そしてベオグラード行きの客車に出会ったときにも,“いつかは”と,思いを馳せた.
 実際には訪問の機会に恵まれないまま今日に至っているわけだが,昨年秋の個人旅行者向け企画商品“欧州自由区”のプレス発表以来おつきあいのできたトルコ航空日本支社から,3月17日にスロヴェニア政府観光局の プレスコンファレンスを開催するとの案内をいただいときには,一も二もなく“参加”の返事を出した.残念なことにその1週間前に東日本全体が大揺れに揺 れ,さらに二次災害としての原子力発電所事故が発生するに至って,“催しは延期”との報せが来てしまった……がっかりしていたら,つい先週,“4月7日に 開催”との報が来て,とれいんの締切間際にもかかわらず,ためらいもなく“参加します”の返事を出したものである.

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空から見たリュブリアナの町並み.赤い屋根の建物は中央ヨーロッパで見慣れているけれど,壁などの色遣いは,ドイツあたりに比べて格段にお洒落で美しい.写真提供:スロヴェニア政府観光局

在日スロベニア観光局代表のクレメン・ザヴォドニックさんの,上質なジョークを交えた,流暢な日本語によるプレゼンテーションは,集まった人たちにスロヴェニアの魅力を充分以上に伝えるものだった.
 それによって,この国の面積が四国と同じ程度の大きさであること,豊かな自然と多様な気候を持つ国であること……多くのことを再認識することができた.

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リュブリアナのの南南西にあるポストイナの巨大な鍾乳洞.同国には10,000ヵ所以上の鍾乳洞があるという.ゲージは不明だが観光客のためのトロッコ列車が走ることができということから,規模の一端が想像できるだろう.写真提供:スロヴェニア政府観光局

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ハンガリーとの国境に近い東部一帯やアドリア海に近い西部では良質のワインを産する.それ以外の地域ではビールの醸造も盛んに行われている.会場では何種類 かのワインが供され,どれもおいしかったけれど,西部ゴリシュカ・ブルダ産のメルロー種は,とりわけ気に入った.写真はマリボル近郊のぶどう畑.マリボル といえば,鉄道好きには後にシーメンス傘下に入ったTVT NOVAという車輛工場があったことで記憶に残る人も多いだろう.写真提供:スロヴェニア政府観光局

今回の会場は,浜松町駅 にほど近い,トルコ航空日本支社の会議室だった.広告・マーケティング担当のジェム ハサン アルデミルさんから,最近のトルコ航空の状況も説明された.この4月の“ダイヤ改正”によって,パリ,アムステルダム.ロンドン,フランクフルト,ケル ン,ハノーファー,ニュルンベルク,シュトゥットガルト,ミュンヘン,ミラノ,ローマ,ストックホルム,コペンハーゲン,ブリュッセル,アテネ,ヴィー ン,チューリッヒ,バルセロナへは,イスタンブールで同日の乗り継ぎが可能になったと発表された.また,最新機材であるボーイング777-ERには,ビジ ネスクラスとエコノミークラスとの中間にコンフォートクラスが新設されたことも案内された.

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トルコ航空とスロヴェニア観光局との協力関係強化を祈念して,トゥーバ トプタン ヤブズさんからザヴォドニックさんに777-ERのモデルが寄贈された.写真左はマーケティング担当のアルデミルさん.

さて,知るにつれ“行きたい”病は募るばかり…….