2022年の夏,東急電鉄東横線用のQ-SEAT(キュー・シート)車がお目見えした.
 その後,10月24日からは,一般車として営業運転を開始することが公表され,翌25日には西武池袋線石神井公園の駅で4112編成を捉えることができた.

その後,5月11日……今日だ……には,今年度内のQ−SEAT運用開始が発表された.

現車はといえば,年が明けた2月下旬に,元5169の編成にQ-SEAT車が組み込まれて4115に改番された.本線へのデビューは3月に入ってすぐだった.
 西武池袋線への直通運用が少ない,東急5050系4000番代のこと,なかなか出会うチャンスに恵まれなかったが,カメラを持っている僕とのファーストコンタクトは,3月14日の東武東上線和光市駅となった.
K8A_4938
東上線での東急の編成については運用をよく把握できていないのだが,“Fライナー”ならば可能性が高いと予想して待ち構えていたら,ラッキーにもやってきたのだった.森林公園始発だった.
K8A_4958
奥がサハ4415で手前がデハ4515.さらに手前のサハ4615と4715は,元のサハ5569と5469なのだが,そこに至るまでには複雑な変遷を重ねているらしい.沿線外の僕には,よく(全く?)理解できていない.

続いて本線に躍り出てきたのは4113編成.元の5167編成である.4月に組み込みが実施され,下旬には遭遇しているのだが,そういうときに限って,カメラを持っていない,というのは,“お約束”ではある.
 そして最後が4114編成.元の5168編成である.5月初旬に組み込まれて,つい先日…昨日かもしれない…運用を開始したとの報が,沿線の友人からもたらされた.

それにしても,西武線にやってくる5050系の運用は4本程度しかないようである.
 平日には60Kという運用が小手指に2回,所沢に1回顔を出して飯能に滞泊するほか,朝早くに保谷へ顔を出す54K,やはり朝の一往復だけ清瀬まで来る56K,そして60Kを飯能で終えた翌朝に元町・中華街へ向かう52Kの4運用だけのようである.
 休日はまた異なっていて,そのうちの1本である53Kという運用は,新横浜線開業以前には前日に飯能入りしてから53Kという運用が元町・中華街と小手指の間を3往復している.このほかは58K運用が飯能と小手指をそれぞれ2往復,61Kと62Kが朝早くに小手指まで1往復……というのが,僕の調べた範囲では,すべてのようだ.ただし,“一人で見たままの集積”だから,見落としや錯誤があるに違いない.

一日中とはいわずとも,せて半日,追っかけに集中できればよいのだが,なかなかそうもできない.ほぼ全てが運次第.せいぜいが予定より1時間ほど余裕をもって駅でうろうろする程度.なにしろ確率は4/15.約25%ということになる.
DSCN0722
休日運用の53Kで地下線から顔を出した4115編成.春の午後の陽射しを浴びて絶好の条件なのだが,期待していた4113編成ではなかった.なんだか“4115”の向こうに“5169”という文字が透けて見える.はて.

そして今日! 板橋方面に出掛ける用事があったので,少し時間を捻出して和光市の駅で待ち受けることにした.
DSCN0832
そうしたら,和光市止めの急行として4112の編成がやってきた.これは!と思ったのだけれど,運行番号を見ると21T.東武の車輛が使う番号じゃないか.

実は和光市の駅に到着する直前から,このあたりの空が一天にわかにかき曇り……雷鳴は轟くは大きな雨粒が道路を叩きつけるは……ダイヤも大きく乱れていた.
 聞けば東横線沿線…自由が丘駅付近に落雷があったとか.しかも“遅延”ではなく“不通”だという.東横線方面からの列車は渋谷にたどりつけず,東京地下鉄の車輛で振り替えたり,副都心線内に閉じ込められた東急の車輛を地下鉄車輛の運用に充当したり…ということのようだった.ということは,待っていても来るはずはない.すごすごと引き上げるより,術はなかった.

ということで,4113と4114を求めて,僕のウォッチは続くことになった.
そこで,旧番号5167,5168,5169時代の姿.
J8A_2663
東急電鉄5169編成,現在の4115編成.昨年10月25日の姿である.場所は西武池袋線の石神井公園.
J8A_2737
同じ日の5167編成.今の4113編成である.
F8A_7158
最後にQ-SEAT車が組み込まれた4114編成は組み替え前,5168編成だった.2021年2月25日の富士見台である.

最近2年間に撮影した写真からは,5166編成の姿を見いだすことができなかった.もっと丹念に探せばよいのだろうし,さらに以前に遡れば,記録している可能性はある.
 しかしそれを探すよりは,当面,4113と4114の編成をキャッチするのが,急務ということか.

※2023.05.13追記:ラッキーなことに,おかげさまで,4113も4114も出逢いを果たした.4113には乗ることもできた.詳しくはいずれまた!