先週のここでは,西武鉄道豊島園駅にやってきた“ハリー・ポッター”と,“ハリー・ポッター”ラッピング電車のことをお話した.
 その時に,“池袋駅の写真や観察結果は,また次回!”とお約束した.だから今週はその話題であるわけだが,同時に,“来週5月23日からは2編成目が”登場するという予告もした.そこで,最初はその2編成目の姿をお目に掛けることにしよう.

運転初日の23日(実際には前日の夜から運用に就いていたらしいが)は雨で明けた.ずっと線路端で待つのはつらい天候である.そこで,少し横着して昼休みに江古田駅横のいつもポイントで少し待ってみることにした.
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そうしたら,強い春雨が降りしきる中,練馬方面から姿を見せたのが,20153編成だった.最初の編成の続き番号である.目の前を通過してゆく編成を眺めた限りでは,最初の編成と同じ図柄に見えた.

前回のご紹介では,“実はまだ乗ることができていない”とお話した.でも,脇は,ちゃんとチャンスに恵まれたようで“こんなでしたよ”と見せてくれたのが,これ.
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中吊りも天井も戸袋も“ハリー・ポッター”.20000系には側扉上部の液晶式情報表示装置はないから,“全て”がハリー・ポッターということになる.写真:脇 雅恵

さて池袋駅.今年の初めごろからだっただろうか,少しずつ変貌し始めたのは.僕が記録した最初は4月25日のことで,その時点では既に壁や柱はキングスクロス駅風のレンガ積みに模様替えを,ほぼ終えていた.
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真っ赤ではなく,明るい茶色の煉瓦で覆われた1番線の壁と柱.目ざとい方ならフランス積みであることに気づかれたことだろう.英国なのになぜ?と思われるかもしれないが,英国だから英国積みしかないということでは,決してないのである.

そして脇が撮影してくれたディテール写真の数々をお目に掛けよう!
この先の写真は,特に記すカット以外は全部,撮影:脇 雅恵である.
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豊島園に向かう2番線ホームの模様.柱は2番線側がレンガ積みで3番線はこれまで通り.番線表示も2番線と3番線で書体も色遣いも全く異なる.設備案内は紺色ベースに白の明朝体の文字でクラシカルな雰囲気を演出.
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ホームドアが閉まっている状態.右が3番線で左が2番線.扉の色はブルーがノーマルな状態.2番線は紺色に模様替えしている.床面の乗車案内も書体が異なっているのに気づくことだろう.1番線の“お忘れもの”案内のピクトグラムが……遠くてわかりづらいかもしれないが.
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飲料の自動販売機もご覧の通りフルラッピングされて大幅イメージチェンジ.天井の案内表示もクラシック調に.随所に飛び交うフクロウは“いけふくろう”……現物はJR東日本の池袋駅東口に鎮座しているが
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古めかしい鋳物のフレームと木の板で作られ,紺色に化粧したベンチ.新規に製作されたものではなく,としまえんで使われていた“本物”である.フレームに“Toshimaen”と鋳出しがあるのがその証し.

そして豊島園からの列車が到着する1番線.ここは降車専用ホームだから,ホームドアがない.
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床に点々と足跡が続き,煉瓦が崩れた柱の中に消えてゆく…….この先は時空を超えて豊島園駅ならぬ“ホグズミード駅”に降り立つことになる.
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先週お目に掛けた1番線(降車ホーム)の,4月25日現在の様子である.この時点では気がつかなかったが,画面左上に白い半円形のカバーが見える.これが,ワーナー ブラザーズ社から寄贈された,針が逆回転する時計というわけである.写真:前里 孝

というところで,今週の紙数は,尽きた.続きは本誌でご覧いただくことにしよう!

といいながら,またもや1枚追加.
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練馬駅での20152と20153編成の顔合わせである.今日は朝からラッピング編成をよく見かけるので,夕刻,用事があって外出した際に早めに出発して最初は江古田駅で,続いて練馬駅で待ち構えていたら,5時前になって顔合わせが実現した次第.

次は5月30日にお目見え予定の第3の編成を,いつ捉まえることができるのか,それが課題である.

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