営業運転開始時期が未確定ということもあって公開が先送りになっていた,JR東日本の中央快速電車用E233系2階建グリーン車が,昨日10月18日,豊田車両センターで報道関係者にお披露目された.
 現車は2022年の秋に2編成分4輛が落成し,10輛貫通のT24編成と6+4輛分割編成のH57編成に組み込まれ,各種試運転を実施していた.
 それから1年.僕がこれまでに試運転と遭遇したのは1回だけ.ようやくのご対面となった.
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8輛編成を東京方から見る.4輛目にサロE233が,5輛目にサロE232が組み込まれている.
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これまでの2階建グリーン車では,車掌室(乗務員室)と業務用室をサロE233に,トイレをサロE232に設備するのが通例だったが,今回はサロE233に集約.東京に向かって右側高尾寄り車端部には側窓がない!!!.
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その室内.サロE233の高尾・大月寄り車端部を東京方から見る.通路左側手前の扉が業務用室,その対面が乗務員室(車掌室).奥の左手が洗面所でその対面がトイレである.


そして客室.基本的にはこれまでの2階建グリーン車と変わらない.ただ,東京駅での短い折り返し時間で座席の向きを変えるために,自動回転装置を組み込んだのが特徴.
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2階客室.丸穴のあいたLED照明カバーが目新しい.
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回転の様子.各座席が干渉しないよう,いくつかのブロックに分けて動作する.その様子は,何度見ても飽きない.
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1階客室.情報表示装置は高精細度で描画できるシステムのようである.

他のグリーン車投入線区とは比較にならない高頻度で運転されること.停車駅も多い.そのために側扉は両開きとなった.
 しかし定員は減らしたくない.ではどのような工夫がなされたかといえば台車中心間隔を14,820mmに拡大し,台車間客室寸法を確保した.
 ただしその影響は各部に及んだ.最も大きな違いは,車体幅が20mm減少して2,880mmになった.数字ではごくわずかの違いだが,実際に見てみると,なんとなく細身に見える.人間の目とはすばらしいものである.
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左がモハE233-857,右がサロE232-1.オーバーハングの違いが歴然.また,平屋部分の窓が減り,腰掛はこれまで3列のところ,2列に減った.しかし総定員は変わらず2輛で180名を確保している.


さて,これからの関心事は,いつ営業運転が始まるのか,ということに尽きる.
 このあたりについては,まだJR東日本からは,なにも発表されていない.しかし,当日の質疑応答から,令和6年度末以降の予定とまでは明らかになった.
 駅ホームの工事も,着々と進んでいる.今週末,10月20日から22日に掛けては八王子と高尾の間で線路切替工事が実施されることになっている.高尾の隣の相模湖まで含んで,最大70分間程度の運休が実施されるという.
 あとは御茶ノ水辺りが,難関といえようか.でも,聖橋口の駅建物は,10月上旬の観察では,覆いが取れて姿を見せ始めていたりする.ホームがどうなるのかは,まだちょっと見当がつきかねたけれど.
 なにしろこれまでのグリーン車組み込みと違って,編成長が延びるのだから,ホームの対応が完了しない限りは,営業運転が始まらない.でも,組み込みを進めなければ営業運転が始まらない.担当される皆さんのご苦労が偲ばれることである.

※2023.10.20:車体幅と台車中心間距離の数値を追記