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蘇った糸魚川のドコービル
併せて “ドコービル系機関車”と東洋活性白土1号機

■かつて,新潟県の糸魚川市に東洋活性白土という会社があり,小さな蒸気機関車が向上と国鉄駅の間を往復していました.機関車は2輛在籍していて,1輛は協三工業製の規格形でしたが,もう1輛は曰くのありそうな,独特のキャラクターをもっていました.
■昭和40年代には,もっぱら協三工業製が活躍していましたが,もう1輛も,機関庫の中で大切に保管されていました.この機関車の出自については謎が多く,多くの人が解明に精を出しました.ただ,フランスの産業用鉄道メーカーであるドコービル社製を模したものであることは明らかで,親しみを込めて“糸魚川のドコービル”と呼ばれていました.
◆昭和57/1982年に東洋活性白土の会社は廃業してしまいます.それから40年の間,糸魚川のドコービルは,ただ静かに時が経つのを見つめるだけでした.けれど令和5年12月,たくさんの人の熱心な活動によって見事に蘇ったのです!
◆今回のレイルでは,この40年間の動きを細大漏らさず記録することに集中しました.復活への,多くの苦難多い作業を,高橋卓郎さんの筆により,細大漏らさず記録しました.
◆そしてこの機会に,宮田寛之さんが,《“ドコービル系機関車”と東洋活性白土1号機》と題して,これまで断片的にしか伝えられてこなかった,日本におけるドコービル系機関車の系譜を綴ってくださいました.臼井茂信さん撮影の初出写真を含め,宮田さんのコレクションを,豊富に披露してくださいました.昭和45/1970年春の糸魚川での,臼井茂信さんと西尾克三郎さんがともにドコービルを慈しんだ際のエピソードも,日本の鉄道趣味界のひとつのエポックとして披露されています.


西武鉄道4号機関車に牽引された客車

◆令和4/2022年秋,東京の豊洲にある芝浦工業大学附属中学・高等学校に保存された,鉄道院400形403号機関車については,レイル№125で詳しくご紹介しました.今回,藤田吾郎さんは,この機関車が牽いた客車をテーマとして,研究成果を発表してくださいました.多くの形式図を含め,古い客車のファンには必読の記録です

2024年1月発売
定価:3,960円
(本体3,600円 税率10%)

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