今年5月20日,京成電鉄では“2025年冬に「3200形」を導入します”と題するプレスリリースを発表した.それ以前,2022年7月29日に発表された“京成グループ長期経営計画「Dプラン」及び中期経営計画「D1プラン」の策定について”の中で,“. 編成車両数が変更できる新形式車両(3200形)の導入”としてその存在が明らかになっていた電車である.
外観の特徴から日本車両に違いないとは思ってはいたものの,“2025年冬から営業運転”という,なんとも曖昧な記述があり,さていつ姿を見せるのだろうかと,思っていたところ…….
先週の日曜日……7月14日,“日本車両からこんな電車が出場しましたよ”と,いつもタイムリーな情報と写真を寄せてくださっている土屋隆司さんから,甲種輸送中の写真が寄せられた.
EF65 2086が牽く甲種輸送列車.場所は東静岡駅の少し西側.新幹線とクロスするあたり.ほぼ逆光なのだが,幸いにして高曇りで,ステンレスの車体が緑の中に浮かび上がる.写真:土屋隆司
機関車の次位はヨ8632.日本車両出場の甲種輸送では連結されることが多い.どんな理由があるのだろう.
1輛目は中間車の3203.先頭部が汚れるのを防ぐため,中間車を編成端に組む例は多い.電動空気圧縮機を備える.2輛目の3202も中間車.ただしパンタグラフを備え,床下機器配置が異なる.主制御装置を取り付けているようだ.写真:土屋隆司
3輛目の3201は先頭車.ちなみに,当然のことながら台車は1,067mm軌間の仮台車である.4輛目の3206は……中間車で,主制御装置とパンタグラフを持っている.写真:土屋隆司
そして5輛目の3205……先頭車だ.電動空気圧縮機を取り付けている.そして最後の3204も,先頭車だった.パンタグラフを搭載し,主制御装置を持っている.写真:土屋隆司
リリースの完成予想図で“3204”の数字が見えたところから,番号体系が旧に復していることは判っていたが,6輛編成で先頭車が3輛とは…….並べ直してみると,
(←c)3205+3206(p)+(←c)3201+3202(p)+3203+3204(p,c→)となる(p=パンタグラフ,c=運転室).
これまでの京成の車号の付け方に倣うとすれば,3201と3205が成田方先頭車,3204が上野方先頭車ということになる.とすれば,3201~3204が基本の4輛で,3205と3206が付属(というのか?)なのだろうか.そうすると,当面,6輛編成で運用の場合にはトップナンバーは中間に組み込まれることになる.
3203の側窓に貼られた車票と検査票と,そして“初出場”の記念マーク.写真:土屋隆司
そして京成電車のマスコットキャラクター“京成パンダ”が3204の側窓で“飛んで”いる.写真:土屋隆司
ということで,僕もおっとり刀で沿線に出掛けてみた.手掛りは,車票に記された列車の目的地が越谷貨物ターミナルであること.逗子が到着駅で京急,都営地下鉄線を経由して形成線内へ引き込まれることが多いが,新形車では越谷貨物ターミナルから陸送という例もあったような気がするから,不思議とは思わなかった.
ということで,翌朝の新鶴見信号場,“新川崎ふれあい広場”から見た停車中の京成電鉄3200形.川崎貨物駅で折り返してきたので,昨日とは向きが逆である.
機器箱を観察したところでは,銘板や形態から,主制御装置は東洋電機製造製,3201と3203,3205に取り付けられている補助電源装置は東芝製,電動空気圧縮機は三菱電機製と判明した.
さてこの3200形の特徴として,リリースには“2両単位でフレキシブルに編成車両数を変更可能とするこにより、輸送需要に見合った効率的な走行エネルギーを使用することで環境負荷の低減に努めます。”とある.今回の輸送で観察した限りでは,各機器は公表通り2輛単位でユニットとなっており,実際,“片運転台?”の2輛ユニット(3205+3206)も製造されている.
ならば4輛のほかに4+2輛の6輛編成,4×2の8輛編成を組成することが可能ということになる.
実際には,毎日のように組み替えを行なうのではなく,検査を2輛単位で実施し,その際に組み替えを行なう,などによって予備車の削減効果を見込んでいるのかもしれない.いや,これは,専門の方によれば経費節減効果絶大なのだそうだ.
でも実際にどのような運用になるのかは,全く公表されていないのだから,今のところは僕の妄想に過ぎない.
あとは,いつ報道公開が行なわれるか,妄想を膨らませながら待つのみである.
外観の特徴から日本車両に違いないとは思ってはいたものの,“2025年冬から営業運転”という,なんとも曖昧な記述があり,さていつ姿を見せるのだろうかと,思っていたところ…….
先週の日曜日……7月14日,“日本車両からこんな電車が出場しましたよ”と,いつもタイムリーな情報と写真を寄せてくださっている土屋隆司さんから,甲種輸送中の写真が寄せられた.
EF65 2086が牽く甲種輸送列車.場所は東静岡駅の少し西側.新幹線とクロスするあたり.ほぼ逆光なのだが,幸いにして高曇りで,ステンレスの車体が緑の中に浮かび上がる.写真:土屋隆司
機関車の次位はヨ8632.日本車両出場の甲種輸送では連結されることが多い.どんな理由があるのだろう.
1輛目は中間車の3203.先頭部が汚れるのを防ぐため,中間車を編成端に組む例は多い.電動空気圧縮機を備える.2輛目の3202も中間車.ただしパンタグラフを備え,床下機器配置が異なる.主制御装置を取り付けているようだ.写真:土屋隆司
3輛目の3201は先頭車.ちなみに,当然のことながら台車は1,067mm軌間の仮台車である.4輛目の3206は……中間車で,主制御装置とパンタグラフを持っている.写真:土屋隆司
そして5輛目の3205……先頭車だ.電動空気圧縮機を取り付けている.そして最後の3204も,先頭車だった.パンタグラフを搭載し,主制御装置を持っている.写真:土屋隆司
リリースの完成予想図で“3204”の数字が見えたところから,番号体系が旧に復していることは判っていたが,6輛編成で先頭車が3輛とは…….並べ直してみると,
(←c)3205+3206(p)+(←c)3201+3202(p)+3203+3204(p,c→)となる(p=パンタグラフ,c=運転室).
これまでの京成の車号の付け方に倣うとすれば,3201と3205が成田方先頭車,3204が上野方先頭車ということになる.とすれば,3201~3204が基本の4輛で,3205と3206が付属(というのか?)なのだろうか.そうすると,当面,6輛編成で運用の場合にはトップナンバーは中間に組み込まれることになる.
3203の側窓に貼られた車票と検査票と,そして“初出場”の記念マーク.写真:土屋隆司
そして京成電車のマスコットキャラクター“京成パンダ”が3204の側窓で“飛んで”いる.写真:土屋隆司
ということで,僕もおっとり刀で沿線に出掛けてみた.手掛りは,車票に記された列車の目的地が越谷貨物ターミナルであること.逗子が到着駅で京急,都営地下鉄線を経由して形成線内へ引き込まれることが多いが,新形車では越谷貨物ターミナルから陸送という例もあったような気がするから,不思議とは思わなかった.
ということで,翌朝の新鶴見信号場,“新川崎ふれあい広場”から見た停車中の京成電鉄3200形.川崎貨物駅で折り返してきたので,昨日とは向きが逆である.
機器箱を観察したところでは,銘板や形態から,主制御装置は東洋電機製造製,3201と3203,3205に取り付けられている補助電源装置は東芝製,電動空気圧縮機は三菱電機製と判明した.
そして発車.
パンタグラフは東洋電機製造製でアームは角パイプ製.
さてこの3200形の特徴として,リリースには“2両単位でフレキシブルに編成車両数を変更可能とするこにより、輸送需要に見合った効率的な走行エネルギーを使用することで環境負荷の低減に努めます。”とある.今回の輸送で観察した限りでは,各機器は公表通り2輛単位でユニットとなっており,実際,“片運転台?”の2輛ユニット(3205+3206)も製造されている.
ならば4輛のほかに4+2輛の6輛編成,4×2の8輛編成を組成することが可能ということになる.
実際には,毎日のように組み替えを行なうのではなく,検査を2輛単位で実施し,その際に組み替えを行なう,などによって予備車の削減効果を見込んでいるのかもしれない.いや,これは,専門の方によれば経費節減効果絶大なのだそうだ.
でも実際にどのような運用になるのかは,全く公表されていないのだから,今のところは僕の妄想に過ぎない.
あとは,いつ報道公開が行なわれるか,妄想を膨らませながら待つのみである.