千二百年の古都を網羅した市電ネットワークの中の,ほんの僅かな区間である“京都市交通局北野線…堀川線”の電車,いわゆる“N電”だけで1冊丸ごと纏めたレイルNo.116が出来上がったのは令和2/2020年10月のことだった.
いくら“えぬでん”が趣味人の間では有名な存在であるとはいえ,路線が廃止されてから60年以上を経過して,いまや現役時代を知る人の数も少なくなっているから,営業的には“恐る恐る”というのが,偽らざる状況だった.
けれど,なにしろ国重要文化財に指定されたお祝いである.
それまでは皆目不明とされていた京都電気鉄道(京電)時代の史資料を発掘して一覧表を作成し,詳しく分析された遠藤晃一さんをはじめとする皆さんの熱意に感激し,感服した,というのもまた,本当の気持ちだった.その時の気持ちや経緯は,同年12月24日のここで,少しばかり記している.
南神苑の一角に保存展示されている二号電車.柵で仕切られているので荒廃はしていないが,手入れが必要である状態であることもまた,誰の目にも明らかだった.
特にお許しを得て見せてもらった客室.木部に腐蝕はなく,昭和36/1961年に廃車となった当時の姿をよく保っていた.
運転台.コントローラーの蓋にはジェネラルエレクトリックの名前が鋳出されていた.
これらは,令和元/2019年秋に平安神宮を訪問した時に撮影した写真の一部である.
訪問から5年,刊行から4年を経た今,なぜこの話題が?という理由はタイトルの通り.
7月25日付で平安神宮から整備について具体的な方策が発表されたのだった.
その内容で画期的なのは,保存修理委員会に文化庁も参画していて,同庁自身が車輛そのものの修理を手掛けることだろう.
発表された計画によれば,まず保存場所を南神苑から,正面入口であり誰でも無料で見学することができる応天門の西側に変更する.
当然のことながら上屋は新築,周辺の参拝者通路などを整備するという.
移設完成予想図.画面手前左手に電車が見える.なお解りやすく表示するため電車と上屋を大きく描き,周辺の樹木などは省略されている.写真:平安神宮
この計画に要する費用は,合計2億1,400万円と見積もられている.その内訳の約半分である1億2,000万円は電車修繕費.レール敷設を含む上屋(覆屋)建設費が5,100万円,周辺整備費が4,000万円,研究記録費が300万円とのこと.
この費用の,それぞれの分担割合は発表されていない.しかし,報道発表には,インターネット上での資金調達手法として注目されている“クラウドファンディング”を実施するとも記されている.なおクラウドファンディングとは“多くの人々から資金調達する”を表現した造語だそうである.
このブログでは,長崎電軌150形電車を小田原へ呼び戻すための活動としてのクラウドファンディングを2020年8月27日のここで紹介し,目標を達成して搬入された日の模様は,この年の大晦日でレポートした.
今回の活動も,その折りと同じ,レディーフォーという会社のシステムを利用して行なわれる.目標額は5,000万円だそうである.実施期間は7月25日から10月23日の23時まで.
そうそう,整備の日程については明確に記されていないが,クラウドファンディングの出資(?)に対して用意されている“リターン”の中に,修繕前電車内部見学が2024年12月以降の開催,修繕後の車内見学と小野田滋さんの講演会が2026年3月頃の開催となっている.
ここをクリックすれば,全容を知ることができる.興味と関心のある方は,ぜひ!
いくら“えぬでん”が趣味人の間では有名な存在であるとはいえ,路線が廃止されてから60年以上を経過して,いまや現役時代を知る人の数も少なくなっているから,営業的には“恐る恐る”というのが,偽らざる状況だった.
けれど,なにしろ国重要文化財に指定されたお祝いである.
それまでは皆目不明とされていた京都電気鉄道(京電)時代の史資料を発掘して一覧表を作成し,詳しく分析された遠藤晃一さんをはじめとする皆さんの熱意に感激し,感服した,というのもまた,本当の気持ちだった.その時の気持ちや経緯は,同年12月24日のここで,少しばかり記している.
南神苑の一角に保存展示されている二号電車.柵で仕切られているので荒廃はしていないが,手入れが必要である状態であることもまた,誰の目にも明らかだった.
特にお許しを得て見せてもらった客室.木部に腐蝕はなく,昭和36/1961年に廃車となった当時の姿をよく保っていた.
運転台.コントローラーの蓋にはジェネラルエレクトリックの名前が鋳出されていた.
これらは,令和元/2019年秋に平安神宮を訪問した時に撮影した写真の一部である.
訪問から5年,刊行から4年を経た今,なぜこの話題が?という理由はタイトルの通り.
7月25日付で平安神宮から整備について具体的な方策が発表されたのだった.
その内容で画期的なのは,保存修理委員会に文化庁も参画していて,同庁自身が車輛そのものの修理を手掛けることだろう.
発表された計画によれば,まず保存場所を南神苑から,正面入口であり誰でも無料で見学することができる応天門の西側に変更する.
当然のことながら上屋は新築,周辺の参拝者通路などを整備するという.
移設完成予想図.画面手前左手に電車が見える.なお解りやすく表示するため電車と上屋を大きく描き,周辺の樹木などは省略されている.写真:平安神宮
この計画に要する費用は,合計2億1,400万円と見積もられている.その内訳の約半分である1億2,000万円は電車修繕費.レール敷設を含む上屋(覆屋)建設費が5,100万円,周辺整備費が4,000万円,研究記録費が300万円とのこと.
この費用の,それぞれの分担割合は発表されていない.しかし,報道発表には,インターネット上での資金調達手法として注目されている“クラウドファンディング”を実施するとも記されている.なおクラウドファンディングとは“多くの人々から資金調達する”を表現した造語だそうである.
このブログでは,長崎電軌150形電車を小田原へ呼び戻すための活動としてのクラウドファンディングを2020年8月27日のここで紹介し,目標を達成して搬入された日の模様は,この年の大晦日でレポートした.
今回の活動も,その折りと同じ,レディーフォーという会社のシステムを利用して行なわれる.目標額は5,000万円だそうである.実施期間は7月25日から10月23日の23時まで.
そうそう,整備の日程については明確に記されていないが,クラウドファンディングの出資(?)に対して用意されている“リターン”の中に,修繕前電車内部見学が2024年12月以降の開催,修繕後の車内見学と小野田滋さんの講演会が2026年3月頃の開催となっている.
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