2024年7月21日6時15分,阪急2300系と有料座席指定車“PRiVACE”が営業運転を開始した.
 この電車のことを,このブログで初めてご紹介したのは2023年10月12日のここだった.
 お披露目は今年4月16日の朝.レポートは翌々日の18日となった.
 そして営業運転開始を待って昨日書店店頭で発売された9月号でのMODELERS FILEは,まさに満を持してという意気込みと内容であったと,僕としては珍しく“自負”する次第.おかげさまで発売早々から多くの追加注文をいただいている.ありがたいことである.
 この電車の撮影取材に際しては,いつも通り来住憲司さんから大いなる協力を得た.表紙の,輝く“PRiVACE”マーク写真は来住さんの作品である.
 そればかりでなく,僕自身も二度に亘って正雀をお邪魔した.本文をご覧いただければお判りのとおり,最初は4月16日の朝……JR西日本273系227系500番代の撮影取材の帰り道でもあった…….二度めは6月29日の,やはり朝早くだった.この時は前日から東京から大阪まで東海道新幹線が運転抑止となるほどの大雨で,どうなることかと懸念したのだが,一夜明けてみればなんとか雨はあがったもののスタートの9時頃にはまだ空は一面の鉛色で,ちょっと冴えなかった.
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しかしほどなく日が射しはじめ,夏の朝早くにしか順光で撮影することができない,京都河原町方先頭車2400を,とてもよい条件で記録することができたのだった.

正雀をあとにして午後は沿線をロケハンののち,京都河原町に移動して,座席体験イベントの様子を取材した.阪急電鉄の力のいれようを,本文で紹介できないだろうかと思ったから.
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四条河原町交叉点の阪急デパート1階……ではなくて電気量販店EDIONの1階入口に2人掛けと1人掛けを各2脚設置しての体験イベントであった.

このイベントは6月16日から23日までは大阪梅田駅1階改札外コンコースでも開催され,こちらでは特別試乗会の当選確率が上がる申し込みフォームの案内や,社内案内放送を担当したナレーターをゲストに招くというスペシャルなメニューも用意された.

大阪梅田駅では,各ホームの根元にある柱に大きなポスターを巻き,全ての阪急沿線乗客に対してアピールに勤しんでいた.
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大阪梅田駅は28日の午後に様子を見に行った.なんとも巨大な“はちまき”で,阪急が,いかに今回の“PRiVACE”に力を入れているかを,実感させられた.

実際には,本誌でご覧の通り,たくさんの頁を確保したにもかかわらず,“エピソード”の入り込む余地はなくなってしまったのだった.そこで,せめてここでご紹介した次第.

営業運転開始後の梅田駅PRiVACE乗車位置には空席状況表示装置が設置されているほか,8月29日までは“ラッピング車の運行予定”の一環として,2300系編成の予定(変更の可能性はあり)のpdfファイルが用意されている.
 それによれば……あすの23日は朝7時から夜の21時すぎまで,ほぼフルタイムで走っているが,せっかくの土曜日は検査らしい.25日はやはりフルタイム,月曜日の26日はお休みで27日はフルタイム,28日は走らなくて29日は目一杯走る……という具合である.
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6月の撮影の締めくくりは“京とれいん雅洛”であった.この編成も,もう落成してから5年を経た.時間が経つのは早いものである.早いといえばすれ違って向うへ行く5300系は,昭和47/1972年のデビュー! 十三

次に大阪へ行けるのはいつだろうか……乗り心地を,早く味わってみたいものである.