西武鉄道小手指の車庫で新2000系2輛編成のうち2451と2453の2本がなにやら工事をしているとの知らせを聞いたのは,いつだっただろう.どこかへの譲渡に違いないということで,見当をつけて出掛けた10月19日の朝,小手指へ向かうべく乗った電車が所沢に到着したところで,なにやら幅の狭い2段窓の電車が見えた.ありゃということで降りてみたら,101系263編成……4輛全部が電動車の機関車みたいな編成……で,後ろに新2000系が連結されている.
Dsc_0009
跨線橋というかコンコース下で暗いものの,後部防護の反射円板を取り付けた姿は,明らかに西武の外へ輸送される証しである.
Dsc_0011
2451の戸袋窓に貼られた車票.発駅は小手指,着駅は……近江鉄道彦根車両区!輸送番号は甲98.以前なら前もって誌面などで皆さんにお伝えできただろう甲種輸送である.

この2枚の写真は,池添智和さんが送ってくださったものである.僕が所沢に到着する何時間も前に撮影されたのだという.前日深夜に移動済みだったのだろう.

ならばと向かったのは,所沢と秋津の間の三線区間.
8DA_2771
大きくカーブした線路の向うから姿を見せた,が,流石に4輛編成は長い.肝心の2000系が全く見えなかった.
8DA_2805
ということで撮ってみた編成中間部.対向列車と被らなかったのは幸いであった.

新秋津の駅に寄ってみようとも思ったが,なにしろ土曜日.混雑振りは容易に想像できる.そこで目指したのは武蔵野線の東所沢.
 新秋津の駅の貨物扱いは,武蔵野線の南方に向かっては出発できない.だから東海道本線方面に向かうためには,いつも新座貨物ターミナルまで向かって折り返す.だから似たような区間で“2度おいしい”のである.

到着してみたら,当然,何人かの“ご同業”が.でもおかしい.カメラの向きが.その疑問は40分後に解けた.
8DA_2924
EF64 1030が牽く“カシオペア”であった.

そういえば上野から甲府に向かう“カシオペア”のツアーが実施されるとの案内を読んだ記憶が甦った.
8DA_3070
そして13時40分,EF65 2070に牽かれた西武2000系が現われた.

この4輛は,10月21日,無事に彦根へ到着したそうである.京都貨物駅(梅小路)経由というのが珍しいが.
 新天地での活躍を期待したい.

西武鉄道ではこの秋,6000系にはさらに変化があった.

最初は行先・列車種別表示装置の交換.6101編成と6103編成では既に交換されていると,本誌の8月号で池添さんが記しておられるが,さらに池袋線から転じたばかりの6107編成のLEDも,コイト電工のセレクトカラーに交換されたというのだ.
Dsc_0420
予定通り,6000系の行先・列車種別表示装置の交換が進んでいる.今回は6107編成.やっぱり新宿線の所属.早く池袋線にも登場しないものか.小平 2024-10-22 写真:池添智和

同じ日の昼前,僕は江古田駅にいた.いつもの“駅前散歩”である.
DSCN8227
やってきたのはスレンレス製の6000系……6017? 帯が青いけど.

この6117編成(時々6107編成と誤記してお騒がせしてます),こないだまでヘッドマーク付きで黄帯だったのが,ヘッドマークが外されたと,10月3日に記したばかりである.
 これで,完全に“ふつうの6000系”に戻ったことになる.
DSCN8229
あれまぁ,と思いつつ池袋からの折り返しを待っていたら,背後から懐かしいモーター音が.目の前を通過して行ったのは,101系!辛うじて網膜に焼きつけた番号は1245だった.“回送”になっているが,団体臨の回送なのか,それとも訓練かなにかなのか…….

6117編成が池袋からやってきても,姿を見せる気配はなく,僕の休憩時間は終わってしまった.

※2024.11.07:一部リンク追加