10月24日のここで,10月22日の昼間,西武池袋線江古田駅を101系1245編成が池袋目指して通過して行ったことを記した.
 実はその24日の昼間には保谷に用事があって出かけた折に,同じ編成を目撃していたのだった.先週のここで,すぐにお話ししようかとも思ったのだけれど,奈良駅の話題をすでに用意していたものだから,1週間の間をおいてのレポートとなった次第.
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大勢の社員が手前の線路を使って転轍機の扱いを教わり,そして交代で手動での操作を行なっていた.お昼直前のことである.

ほどなく人々は電車の廻りから姿を消したが,気になったものだから,用事を終えてから再び駅に立ち寄ってみると,電車は未だ同じ位置に留置されていた.そこで留置線西外れの歩道橋へ向かってみると…….
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パンタグラフは上昇したまま.池袋方の乗務員扉は開いているから,きっと車内に人がいるのだろう.なお,画面左端に見える,シートにくるまれた物体は,武蔵野鉄道の電気機関車キ12,すなわち西武鉄道E12である.その左には川越鉄道5号機も保管されている.

余談ながら,E12については,本誌の2012年7月号で“保存車輛めぐり”のテーマとして採り上げている.

閑話休題.
このあとどうなるのか,とっても気になったので事務所に戻らず遅い昼ご飯を駅の周辺で済ませてまた見に行ったら(我ながら,“すきもの”だと思う),転線していた.
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昼前と比べて,南へ2本移動している.写真を見比べてみれば,移動前には架線中の根元に消火器が置かれていたのが,転線によって電車の陰に隠れている.そして側扉1枚が開き,車内には大勢の人が…….
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そしてほどなく非常用梯子が掛けられた.急病人などの救護活動や,あるいは非常時の脱出誘導訓練でも行なうのだろう.

そうこうしているうちに,僕の本来の用事の“午後の部”の時刻が近づいてきた.そこで,もういちど正面勝ちの編成を記録しておこうとと,駅の西外れの踏切へ移動したら……
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大きなヘッドマークが取り付けられているではないか.最初は,いにしえのハイキング急行“奥武蔵”かと思った……色遣いが違っている……デザイン.よく読めば“異常時訓練”と記されている.

どうやら電車を使っての訓練は,これから本格化するようである.小手指へ向けて回送されるまで見届けたかったけれど,事務所にも予定した仕事が待っているわけで,差し当たって保谷での用事を終えたところで,引き上げざるを得なかった.

あとで調べてみたら,この週は22や24日以外にも101系が所沢以東の池袋線に足を伸ばしていたらしいが.そして,10月にはこの“異常時訓練”を実施するのが通例となっているようである.
 でも,何十年も沿線に住んでいて,遭遇したのは,初めてのこと.幸運だったというべきなのだろう.


追伸:
冒頭に記した10月24日付の文中で,6000系の行先・列車種別表示装置のLED交換に関して“早く池袋線にも登場しないものか.”と記した.ところが,どうやら10月中から,1編成が取り替えられているらしい.“らしい”というのは,これまでと異なる表示の6000系を見掛けたような気がするから.ステンレス鋼製の編成であるのは間違いない.でも,まだ停車中にしっかりと観察できたわけではないし,もちろんのこと,撮影も,できていない.早く遭遇できないものかと,心待ちにしているところである.