西武鉄道から新2000系2輛編成2本4輛が旅立ったのは10月19日のことだった.その模様は24日のここでお話しした.
無事に彦根へ到着したことは,本誌12月号の“いちぶんのいち情報室”でお伝えしている.それから早いものでひと月以上が過ぎた.
 この間……今年の秋は,なんだかいつまでも夏みたいな天候が続いたと思ったら,11月末になって,急に冷え込み始めて,一気に冬が来たみたいな感じであった.
 そろそろ空気が本格的に冷たくなってきた中,12月9日の夜になって,池添智和さんから,写真とお便りが届いた.
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48551と書かれている.車体はどう見ても40000系だが,これまでにない番号である.写真:池添智和

2024年7月号の“いちぶんのいち情報室”に掲載した通り,西武鉄道の今年度の事業計画には“40000系電車を24輛投入”という意味の文言があった.
 それがようやく到着したのである.

なんでも,所要があって出かけた折に,たまたま見掛けたとのこと.だから全体像はない.ちょっともどかしいけれども,なぞなぞを解くのも,また楽しからずや,である.

番号は,万の位で40000系,千の位で8輛編成,百の位で編成順位,十の位が5ということは,40000系ではロングシートということを意味している.
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2枚目の写真は,これ.列車種別・行先表示装置の横のステッカーから,ロングシート仕様であることが知れる.その真下の床下機器に目を移すと,電動空気圧縮機のようである.MBU…で始まる,三菱電機三菱重工製のキセとはちょっと違うように見えるが,どうだろう.ちなみにこれまでの40000系は,MBU1600系だった.そしてそれは付随車に取り付けられていた.写真:池添智和

そうそう1枚目の写真で数字の“見え方”に注目した人,あなたが沿線住民でないとすれば,かなりの西武40000系フリークといえるだろう.
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いまから8年前,40000系第2編成が出来上がって甲種輸送で所沢入りした日の撮影である.アルミ色の車体に車号が見えている.見えているが,実はこの色の取り合わせ,光線状態と角度によっては,ほとんど数字を読み取ることができないのである.それが今回,文字の色が白から灰色に変わっているように見えることから,読み取りやすくなっているのではないかと,期待している…….


さて,池添さんからのお便りは,実は11月にも寄せられていて,それが“もっと短くて赤い4000系”というわけである.
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なかなか悪くないじゃないか.でも,どこかで見たような…… 写真:池添智和

そうなんです.E851なのです.11月8日に“西武秩父線開通55周年記念車両運行開始!”というタイトルで発表された企画.
 11月11日から4000系4017編成に赤とクリームのラッピングを施し,西武秩父線が私鉄最大級の電気機関車E851に牽かれる貨物列車でにぎわっていた時代を思い出してもらおうということ.
 1編成だけだから,遭遇するのは至難の業……でも,走っていさえすれば,そしてスマートフォンさえ持っているならば,“西武線アプリ”の中の列車走行位置に表示されるとのこと.
 このリリースを見て,僕もさっそく……と思ったのだけれど,そのころから今週いっぱい,秩父はおろか,練馬区から出るのもままならない日が続いて……… 
 別に体調を崩していたわけではない.その成果は,まもなく皆さんに見ていただけることになっている.乞うご期待!