折に触れて話題にしている,地元の西武鉄道池袋線事情.現代の西武電車のイメージカラーとして沿線で定着しているのは,なんといっても“黄色”だろう.その証しの一つが,新特急車“Laview”こと001系の腰掛の表地の色.
 車体色の黄色は,池袋線では少しずつ数を減らし,今では江古田界隈では2000系を残すだけである.もっとも,時ならぬ珍客として101系1245編成が懐かしのツートンカラーで姿を見せることも,なくはないが.
 その2000系も,パンタグラフ削減未施工で,行き先表示が長らく幕式のままだった2063編成も,インバータ制御試作編成の2097編成も姿を消し,気がついてみれば,その編成数は一桁まで減少した.

 そんな中で2089編成は,つい先日まで元気な姿を見せていたのだけれど,“そういえば見掛けないなぁ」と気がついたところで,“新宿線ウォッチャー(?)”の池添さんから“2089を西武新宿で見ました!”との報せが!
 うーん.
DSCN1055

例えば1月14日の朝,保谷行きとして練馬を発車してゆく2089編成.8輛編成の40000系を初めて観察した日だった.
DSCN1480
昨年6月から走っている,清瀬駅100年記念のラッピング車2072編成である.1月16日午後.側面は黄色が主体とはいえ,顔はツートーン.なおかつ更新車である.
Dsc_2535
池添さん撮影の2000系.左は2089編成,右は更新車で,埼玉県のTV局,テレ玉のキャラクター“テレ玉くん”をラッピングした2075編成.2025-1-25 写真:池添智和

そしてずっと時間が流れて2月18日の午後.なんとか用事と時間をひねり出して,新宿線方面へ出掛けることに“成功”した.
 それでやってきた中井駅.
DSCN6276
姿を現したのは旧2000系2連を先頭にした急行.続くのは4連×2.移してから車号を確かめたら,2連が2419,4連が2537+2531だった.
DSCN6292
続く2000系は2087編成.何年か前までは,池袋線でよく遭遇した未更新編成である.
DSCN6296
その次が,お目当ての2089編成だった.
DSCN6298
この車号とこの行き先.なんとなく落ち着かないのは,僕だけか?日よけが下りていて写真ではよく判らないが,9000系譲りのバケットシートは健在のようである.
DSCN6301
田無方面への移動のために電車を待っていたら姿を見せたのが,2065+2465の急行.新宿線では西武新宿方にも本川越方にも自在に連結されるから,2連目当ての撮影は,運に左右されることになる.


そしてさらに昨日.中野方面へ出掛けた帰路に,地下化工事の記録撮影も兼ねて新井薬師前と沼袋の間の踏切に立ち寄った.桜のシーズンには撮影者で大賑わいとなるポイントだが,普段はいたって静かなもの.午後は曇るという予報だったのだけれど,実際には晴天.西武新宿行列車ではケーブルの影が邪魔だけれど,まぁ,しょうがない.
8EA_5425
最初は2462+2047の8連.“後パン”の2連というのは,池袋線の住人には新鮮な姿ともいえる.
8EA_5457
続いては新2000系の2連を先頭にした急行.続くのは8連.番号は2462+2047だった.
8EA_5525
そしてこの日も元気な2089を確認することができた

ちなみに,2089が新宿線に移動したのは,40000系8連の第2編成がまもなく到着営業運転を開始するから,ではないかと思う.そして2089が加わった新宿線の陣容はどう変化する?と思っていたら,これも池添さんから2083編成が横瀬に回送されたとの連絡があった.玉突きであろうか.

それにしても,池袋線では30000系の2連ですら見掛けない日があるほどに10輛固定編成が充実してきたのに対して,新宿線編成は,なんとバラエティに富んでいることか! とりわけ先週から今週にかけては,“細切れ編成”による運用が多かったそうである.趣味的には.楽しいこと,この上ない.
 運転の実務を担当しておられる方には,いろいろご苦労が多いに違いないが.

※2025.02.22:誤記訂正.なお,“40000系8連の第2編成”すなわち48152編成は営業運転を開始したようで,21日には江古田にも姿を見せた.