かつての記事を再録するというのだけれど,できれば表紙は新しい写真にしたいよねぇ,というのが動機である.同時に再録した東武鉄道には既に在籍していないのだから,遠征するしかないわけで.
おかげさまで最初にやってきた貨物列車が,お目当てのED5081+ED5082の牽引だった.うっすらと雪化粧した藤原岳をバックにこちらへ向かって姿を見せた時には,無理して駆けつけた甲斐があったと,安堵したものである.すごく寒かったけれど.
目星をつけていたポイントに到着したのは7時半ごろのこと.最初にやって来たのがこの851を先頭とする3輛編成.壬生川-三里 2025-12-15
この編成は,元は西武鉄道701系で,10年ほど前に東藤原方先頭車が事故廃車となって新101系のクハ1238を組み込んだため,編成の両側で顔が異なる異端者となった編成でもある.この時点で既に現地にはご同業が数名おられたが,お互いにポジションを調整して,穏やかな雰囲気での撮影となった.
なおこの851編成には3月17日から引退記念ヘッドマークが取り付けられたという.
貨物列車をベストな状態で撮影してから振り返り,特徴のあるタキ1900のラインが半逆光に浮かび上がる情景を撮っていたら,途中に何やら異形のタンク車が.これがタキ1300か?
2025年にはさきほどの旧西武電車置き替えが計画されていて,そのためにJR東海から211系を譲り受けたことは本誌でもお伝えした.その留置状況を観察するために東藤原へ…….
ホームに隣接した線路にはSS3編成など9輛を見ることが出来た.そして工場入り口方面にも1編成が留置されている.
駅の周囲をぐるりと散歩して観察を続行しているうちに3711列車が到着した.入換作業を見ようと駅と工場の間の踏み切りへ向かったら,引き揚げてきた機関車のうちの1輛が,旧塗装化されたED451であることが判明した.
それっ!と撮影したのはいうまでもない.ピカピカ過ぎて映り込みが……偏光フィルターが欲しい…….
次に向かったのは伊勢治田駅.かつては冬季にだけ使うタキ12200の留置場所となっていたりしたが,今は初代の炭カル+フライアッシュ輸送車ホキ1000が留置されている.番号はホキ1000-23,-17,-11,-3,-1,-901.これらは休車ではなく二代目のホキ1100に代替わりして廃車となったのが解体を免れているだけで,いずれは…….
と,思っていたら,2月の中旬になって-23が保々の車両区へ移動,-3と-17は,なんとJR貨物の川崎車両所へ入場したとの報が…….写真がなかったので“いちぶんのいち情報室”への掲載は叶わなかったのだが.さらに5月10日には川崎へ移動した2輛が美しい姿となって姿を見せたそうである.ホキ1100に不足が生じたのだろうか.さてどうなることやら.
2月に川崎車両所へ入場したというホキ1000-3.検査表記は(平成)26-10-23出場で次回入場は31-10-23という名古屋車両所となっていた.ちなみに名古屋車両所は現在は既に廃止されていて存在しない.なお構内の富田寄りには211系が1編成3輛留置されていた.
この日は,さきほどのED451が東藤原から下りてくるのを捉えてから富田駅の本社へご挨拶して撮影はおしまい.211系は富田駅にも留置されていた.近づくことはできなかったが.
泊りは桑名の宿だった.ということで,“その手は桑名の焼き蛤”を賞味したのは,いうまでもないこと.
焼き蛤にアンコウのから揚げ,そしてしらすいくらおろし.合わせたお酒は,伊勢志摩サミットにも供されたという名張というか赤目産の瀧自慢.
さて翌朝.昨日と違って空一面に雲が広がり,ちょっと意気が上がらない.でもED5081 +ED5082の細部写真や東藤原での入換作業風景などを記録……あれ?
きのうはいなかったタキ1300-1が留置されている.いつの間に…….そして3月からは定期的な運用に就くようになったのだというニュースが…….
保々の車庫も寄ってみた.周辺の道から見える範囲で観察したら,211系が1編成,整備の真っ盛りだった.その編成だろうか,5月13日から営業運転が始まったとか…….
そして,見違えるように美しく整備されたワム229を覗き見た.ワム229の出自については,とれいん誌2000年10月号(通巻310号)で詳しく記した通り,なんだか判然としないような.
こちらは元ワム80000のワム712.コロ軸に改造されて紙輸送で活躍したグループの1輛である.銘板には平成3/1991年の新小岩車両所という改造銘板が見えた.
そして午後には丹生川構内にある貨物鉄道博物館へ.
開館日ではなかったのでホームと駅前からの観察となったが,いずれの車輛も美しく保たれていて,嬉しくなったことである.
とりわけ興味深かったのが,九七式軽貨車に載せられたタ600のタンク隊と,その奥に見えるテワ1の車体と錆止めペイントされた松葉スポーク.ちなみにテワ1は5月4日に作業を完了してお披露目が行なわれたそうである.
そうそう,この貨物鉄道博物館,早いものでオープンしてから20年が経過した.それを記念して20年の歩みを纏めたガイドブックが昨年11月に発刊されている.頒価は税込み2,000円.丹生川の駅と貨物鉄道博物館,そして三岐鉄道本社で販売中とのこと.ただし限定350部なので,今日の時点で売り切れていたら,乞うご容赦.
B5判で無線綴じ114頁オールカラーである.
橋梁の橋桁とかホーム上屋の古レールとか……まだまだお話ししたいことはたくさんあるが,紙幅は既に大幅超過.また次の機会に,ぜひ.
追伸:とれいん2月号MODELERS FILEの要項数値の中で,東芝の製造番号(作番)が,本来は,例えば東武ED5081~5083は5204001・3であるべきところ,初出時には正しく表記されていたのに,なぜか354500 1~3のように“化けて”しまっていた.製作番号5204001に相当する車輛は3輛だよ,ということを示しているのである.これはほかのED5060形も同じである.
ご面倒ですが,5061~5066は354500・6,5067~5070は5300381・4,5071~5073は5202310・3,と読み替えていただければ幸いです.
おかげさまで最初にやってきた貨物列車が,お目当てのED5081+ED5082の牽引だった.うっすらと雪化粧した藤原岳をバックにこちらへ向かって姿を見せた時には,無理して駆けつけた甲斐があったと,安堵したものである.すごく寒かったけれど.
目星をつけていたポイントに到着したのは7時半ごろのこと.最初にやって来たのがこの851を先頭とする3輛編成.壬生川-三里 2025-12-15
この編成は,元は西武鉄道701系で,10年ほど前に東藤原方先頭車が事故廃車となって新101系のクハ1238を組み込んだため,編成の両側で顔が異なる異端者となった編成でもある.この時点で既に現地にはご同業が数名おられたが,お互いにポジションを調整して,穏やかな雰囲気での撮影となった.
なおこの851編成には3月17日から引退記念ヘッドマークが取り付けられたという.
貨物列車をベストな状態で撮影してから振り返り,特徴のあるタキ1900のラインが半逆光に浮かび上がる情景を撮っていたら,途中に何やら異形のタンク車が.これがタキ1300か?
2025年にはさきほどの旧西武電車置き替えが計画されていて,そのためにJR東海から211系を譲り受けたことは本誌でもお伝えした.その留置状況を観察するために東藤原へ…….
ホームに隣接した線路にはSS3編成など9輛を見ることが出来た.そして工場入り口方面にも1編成が留置されている.
駅の周囲をぐるりと散歩して観察を続行しているうちに3711列車が到着した.入換作業を見ようと駅と工場の間の踏み切りへ向かったら,引き揚げてきた機関車のうちの1輛が,旧塗装化されたED451であることが判明した.
それっ!と撮影したのはいうまでもない.ピカピカ過ぎて映り込みが……偏光フィルターが欲しい…….
次に向かったのは伊勢治田駅.かつては冬季にだけ使うタキ12200の留置場所となっていたりしたが,今は初代の炭カル+フライアッシュ輸送車ホキ1000が留置されている.番号はホキ1000-23,-17,-11,-3,-1,-901.これらは休車ではなく二代目のホキ1100に代替わりして廃車となったのが解体を免れているだけで,いずれは…….
と,思っていたら,2月の中旬になって-23が保々の車両区へ移動,-3と-17は,なんとJR貨物の川崎車両所へ入場したとの報が…….写真がなかったので“いちぶんのいち情報室”への掲載は叶わなかったのだが.さらに5月10日には川崎へ移動した2輛が美しい姿となって姿を見せたそうである.ホキ1100に不足が生じたのだろうか.さてどうなることやら.
2月に川崎車両所へ入場したというホキ1000-3.検査表記は(平成)26-10-23出場で次回入場は31-10-23という名古屋車両所となっていた.ちなみに名古屋車両所は現在は既に廃止されていて存在しない.なお構内の富田寄りには211系が1編成3輛留置されていた.
この日は,さきほどのED451が東藤原から下りてくるのを捉えてから富田駅の本社へご挨拶して撮影はおしまい.211系は富田駅にも留置されていた.近づくことはできなかったが.
泊りは桑名の宿だった.ということで,“その手は桑名の焼き蛤”を賞味したのは,いうまでもないこと.
焼き蛤にアンコウのから揚げ,そしてしらすいくらおろし.合わせたお酒は,伊勢志摩サミットにも供されたという名張というか赤目産の瀧自慢.
さて翌朝.昨日と違って空一面に雲が広がり,ちょっと意気が上がらない.でもED5081 +ED5082の細部写真や東藤原での入換作業風景などを記録……あれ?
きのうはいなかったタキ1300-1が留置されている.いつの間に…….そして3月からは定期的な運用に就くようになったのだというニュースが…….
保々の車庫も寄ってみた.周辺の道から見える範囲で観察したら,211系が1編成,整備の真っ盛りだった.その編成だろうか,5月13日から営業運転が始まったとか…….
そして,見違えるように美しく整備されたワム229を覗き見た.ワム229の出自については,とれいん誌2000年10月号(通巻310号)で詳しく記した通り,なんだか判然としないような.
こちらは元ワム80000のワム712.コロ軸に改造されて紙輸送で活躍したグループの1輛である.銘板には平成3/1991年の新小岩車両所という改造銘板が見えた.
そして午後には丹生川構内にある貨物鉄道博物館へ.
開館日ではなかったのでホームと駅前からの観察となったが,いずれの車輛も美しく保たれていて,嬉しくなったことである.
とりわけ興味深かったのが,九七式軽貨車に載せられたタ600のタンク隊と,その奥に見えるテワ1の車体と錆止めペイントされた松葉スポーク.ちなみにテワ1は5月4日に作業を完了してお披露目が行なわれたそうである.
そうそう,この貨物鉄道博物館,早いものでオープンしてから20年が経過した.それを記念して20年の歩みを纏めたガイドブックが昨年11月に発刊されている.頒価は税込み2,000円.丹生川の駅と貨物鉄道博物館,そして三岐鉄道本社で販売中とのこと.ただし限定350部なので,今日の時点で売り切れていたら,乞うご容赦.
B5判で無線綴じ114頁オールカラーである.
橋梁の橋桁とかホーム上屋の古レールとか……まだまだお話ししたいことはたくさんあるが,紙幅は既に大幅超過.また次の機会に,ぜひ.
追伸:とれいん2月号MODELERS FILEの要項数値の中で,東芝の製造番号(作番)が,本来は,例えば東武ED5081~5083は5204001・3であるべきところ,初出時には正しく表記されていたのに,なぜか354500 1~3のように“化けて”しまっていた.製作番号5204001に相当する車輛は3輛だよ,ということを示しているのである.これはほかのED5060形も同じである.
ご面倒ですが,5061~5066は354500・6,5067~5070は5300381・4,5071~5073は5202310・3,と読み替えていただければ幸いです.