相変わらず,あっちへ行ったりこっちへ出掛けたりの日が続いている.昨日,10月1日もりんかい線東京テレポートでの71-000形営業運転出発式に参加してきた.その模様は近いうちに……と思っているのだが,その前には東急電鉄3000系リニューアルの報道公開もあった.5月の大阪撮り歩きも未だ1回目しか書けてないし.万博が終わってしまうではないか!

しかし時事の話題としてはお邪魔した順にデハ5015のお話が先だろう.長野からの里帰りから3年を経ているから,こちらが“先着順”ともいえるし.

ということで9月27日の午前,総合車両製作所横浜事業所を訪れた.同工場へお邪魔するのは,新形牽引車を見せていただいて以来だから約2年振り.
 その前が,長野から里帰りを果たしたデハ5015を出迎えた2022年5月27日未明のこと.約3年の時間が流れたことになる.
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2022年5月27日午前2時5分.国道16号から右折して京急本線を渡り,いままさに総合車両製作所へ到着せんとするデハ5015,いや,この時点ではまだ2510.

報道公開は,まず“5000系電車の意義”から始まった.

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講師は生産本部長の木村億尋さん.超軽量設計……卵殻構造の説明中.復元整備に際して撮影されたと思われる骨の写真も披露された.現物を見てみたかった.

現車の見学会は,さまざまな鉄道事業者から受注している車輛が製造中の工場構内ということで,最新の塗装建屋内で実施された.
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運転室側から見た車輛全体.東急5000系をご存じの方なら,一目で現在の状況を理解されることだろう.車号は5015になっているが,TKKの切り抜き文字は取り付けられていない.

側窓はアルミサッシュ,側扉の窓は小型,車掌側窓に列車種別・行先表示装置を取り付けと,おおむね東急での現役最終の姿となっている.
 一報,前照燈はシールドビーム,前面窓は黒のHゴム支持である.
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別角度からは,国鉄153系用のような押し込み式通風器が見える.これも長野電鉄での姿の特徴.
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床下機器は錆などが奇麗に落とされているが仕上げの塗装は,まだである.
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TS-301台車.側枠と梁への補強ぶりに注目せざるを得ない.コンピュータによる最適化設計など影も形もない時代の製品であり,補強の手法にしても手探り状態の部分があったと聞く.

さてこのデハ5015.日本機械学会の機械遺産に認定された.報道公開が行なわれたのち,午後には機械学会メンバーへのお披露目も催されている.
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新調された説明板.ステンレス鋼製というのが,いかにも総合車両製作所らしいと思う.同社の産業遺産第4号であることも,この説明板で知ることができる.


車両に限らず,歴史的遺産の整備保存には,さまざまな考え方がある.あくまでも製造時の姿に意義がある……いや長年使われた証しとして最終期の姿がふさわしい…….
 このデハ5015については,当面の目標としては初めに記した通り,東急電鉄最終期の姿ということになっている.けれど課題は多い.
 だがしかし,時間は必要だろうけれども,必ずやひとつずつ乗り越えて,より素晴らしい保存がなされるものと確信している僕である.

そして編集者としての僕はといえば,この前日,レイルNo.129における高橋卓郎さんによる羅須地人鉄道協会のドコービル復元整備記及び宮田寛之さんによるドコービル系機関車と東洋活性白土1号機の2篇が鉄道友の会の島秀雄記念優秀著作賞受賞と発表された意義……,地道な趣味……企業にとっては趣味ではなかろうけれども……活動の記録……をかみしめつつ京急電車の客となったことである.