昨日,11月26日から千葉の幕張メッセ第9回の鉄道技術展と第6回の橋梁・トンネル技術展(ともに主催:産経新聞社)とともに始まった.
 例によって,忙中閑のないところではあるけれど,行かなければ後悔すること必定だから,駆けつけてきた.
 結論を先にいえば,“行ってよかった”である.

ということで,2年前にも4年前にも記したのと同様,今回は異例に長く,写真の枚数も多くなっていることをお断りしておきます.
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10時のオープン直後,報道関係者の受付窓口がある第8ホールのエントランスから見たブースの様子.さまざまな会社名が見える中,遠くはJR東日本JR東海JR西日本の大きなロゴが掲げられている.近くではNIPPN STEELの文字がひときわ目についた.
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ということで最初に訪問したのがJR東日本.展示されていたのはE10系のクレイモデル(今ではクレイではないのだろうが).スピード感を強調するのではなくて穏やかなイメージの造形とカラーリングが印象的だった.
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次はウォークスルー改札機.現在は紙の切符をすちっとに入れるか,ICカードやスマートフォンをタッチする必要がある自動改札だけれど,“ミリ波”を使ってカードをポケットやカバンに入れたままで通過することができるシステムである.

このところ,ICカードの代わりにクレジットカードを使った改札システムが各地で実証実験されているけれど,さて,どのあたりに落ち着くのか…….

JR西日本ではグループ会社であるJR西日本後藤テックのブースがユニーク…….今年の春までは後藤工業という名前だった.その名前は,とれいん誌の2025年1月号での一畑電車の記事中や2024年7月4日付の“本当に久し振りの米子とその周辺”で紹介した元法勝寺線の電車復元担当や最新新造車である7000系の製造所として登場しているから,ご記憶の方も多いだろう.
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展示されていたカットモデルは,今年デビューした8000系.デュアルシートを備えた最新鋭である.ブースでは中国地方各地の保存蒸気機関車修復整備のほか,米子市などの下水道終末処理場整備を請け負ったことなど,幅広い事業内容をアピールしていた.
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日立製作所が出展していた.意外なことに初出展なのだそうだ.車輛というハードウェアではなく,各種デジタル技術を前面に打ち出しての展示であった.

そういえば……その一方で川崎車両や日本車両の名前が見当たらない.近畿車輌総合車両製作所は出展しているのだけれど.
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その近畿車輌は,車体全体の模型はなかったが,近年の同社製車輛の前頭部モデルがターンテーブル上に展示されていた.
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コイト電工では,側扉上部の鴨居部に設置する液晶の表示装置を展示.今でもあるじゃないかとのたまうなかれ.鴨居一体型ということで,ドアエンジンなどの収納部カバーとの段差がない.展示品は黒塗装なので目立たないが,普通の色なら,これまでの装置取り付けと様子が違うことがわかるに違いない.
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鉄道総研ではトロリ線(架線)摩耗計測装置(奥)と電車線非接触測定装置(手前)を展示.先日発表があった,次世代新幹線総合検測車East-iへの搭載が予想されるシステムで,展示されていたのは,先日までALFA-Xで試験を行なっていた装置そのものである.
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日本製鉄.展示されていたのは新タイプの車輪.輪心部の形状を変更して1割近くの軽量化を実現したとのこと.模型ではどのぐらい再現できるだろうか.

予習のために出展者リスト繰っていて気になったのがヤマダ金属商会.本誌でなんどもライブスチーム用レールや枕木などの製品を紹介していつ会社と同名である.と,思っていたら……
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“あの”ヤマダ金属商会であった.初出展である.なぜ?と素朴な疑問を投げかけてみたら“各鉄道事業者で軌道関係の教習用として需要があり
そうだと思ったんです”とのこと.実際,既に何件かの問い合わせがあったそうである.成約するといいなぁ.
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模型といえば,鉄道模型コンテストの入賞作品展示が会場の一角を占めていて,注目されていたのも,今回の特記事項だろう.

まだまだ訪問したいブースはあったのだけれど,毎回,木曜日に開催される“レイルウェイ・デザイナーズ・イブニング”のスタート時間が過ぎてしまった…….大慌てで会場である国際会議場301号室へ!

今回のテーマは“鉄道と色彩”
第一部では山田晃三さんによるキーノートスピーチに続いて,パネルディスカッション.メンバーは主に自動車関係のデザインに携わっておられる川村雅徳さんと主に建築物の色彩デザインに携わっておられる依田 彩さん,そしていつもならモデレーターである南井健治さん.今回のモデレーターは近代建築・デザイン史家の橋本優子さん.
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画面左が総合司会の久野知美さん,続いて橋本さん,川村さん,依田さん,南井さん.それぞれの専門分野における色彩について語られた.見る方向が異なると同じ色でも全く違った位置が与えられるのだと,再認識.

第二部では鉄道車両デザイン研究会メンバー7人による,鉄道と色彩に関するショートプレゼンテーション.一人当たり7分という大忙しのプレゼンテーションだったが,その制約の中でいかに自分の論を展開するか,それも“デザイン”なのだと,感心.


この鉄道技術展.会期は11月29日まで.趣味人対象の催しではないが,来場資格に制限はない.入場料は2,000円で,ウェブで事前登録すれば無料となる……当日でも大丈夫だと,思う.

そしてご注意:会場内は撮影禁止です.掲載した写真は,全て報道用として許可されたうえで撮影したものです.