●小田急箱根(箱根登山電車)4000形
12月23日,小田急箱根……箱根登山電車はかねて100形の引退発表に際して触れられていた新形車輛として,4000形の投入を発表した.
同社の新造車投入は3000・3100形“アレグラ”が記憶に新しいが,気がつけば14年が経っている.完成予想図に描かれている台車や機器類は“アレグラ”と同じ,あるいは似たような形である.
しかし編成は“3輛固定”とある.箱根登山電車始まって以来の画期的な変化である.
車体デザインは,“アレグラ”と同じように,大きな側窓による眺望を確保したうえで,前面には“流面形”を採用し,印象を一新した.開発に際してはコンセプトからデザインまで,社内スタッフが活躍したと発表されている.
前面中央に4001という番号を表記した4000形の外観.パンタグラフの位置からは,箱根湯本において小田原方の先頭車ということになるのか?“バーミリオンはこね”色は塗装とラッピングの併用になるのだろうか.台車の外観は“アレグラ”と同じに見える.写真:小田急箱根
室内.腰掛の取り付け角度を少し外側へ向けて車窓風景を存分に満喫できるように工夫されている.中間車はロングシートを採用し,くつろぎや交流の空間を演出している.朝夕の地元乗客による混雑への対応も考慮されているかもしれない.
先頭車の客室内部.側扉のすぐ脇にはロングシートも配置している.腰掛の車体への取り付け方法が変更され,大形荷物を下部に置くことができるようになった.写真:小田急箱根
こちらは通路を挟んで1/2人掛けのクロスシートとロングシートの併用.壁面吹き寄せ部には“箱根寄木細工”のデザインをあしらっている.写真:小田急箱根
導入予定は令和10年度の予定.ということは,早ければ2年後,遅くとも3年後の春には函嶺の山に姿を見せることになる.興味津々の製造所はまだ発表されていない.でも,これまでの経緯や,全体の雰囲気から川崎車両が担当することになるのではないかと思っている.さて,どうなることだろう.
●JR東海385系量産先行車のデザイン
小田急箱根の4000形と同じ23日,JR東海は令和5/2023年夏に投入計画を発表(本誌2023年9月号でニュースを掲載)した“しなの”用385系電車量産先行車のデザインを公表した.
これまでの383系と同じように振子装置を搭載するが,新世代のジャイロセンサーで車輛とカーブの位置関係を常時監視するシステムとして,乗り心地の確保と曲線通過速度の向上を図っている.
今回の量産先行車では8輛編成とし,うち1輛をグリーン車,残り7輛を普通車としている.分割併合については触れられていないが“両先頭車での前面展望に……”とあるから,固定編成なのだろうか.
383系にも,あるいは先代“ひだ”のキハ85系にも通ずる先頭デザイン.“アルプスを翔ける爽風(そうふう)”をテーマにしているという.写真:JR東海
ステンレス鋼製であろう車体は窓廻りが黒,その上下に白をあしらい,屋根肩と側窓下辺にコーポレートカラーであるオレンジのストライプを配している.そしてHC85系と同じように車体側面へシンボルマークを貼付する.位置は1(長野方先頭車),3,6,8号車に2ヵ所ずつとされている.
車体断面は,これまでの振子車輛のどれとも異なっているように見える.
HC85系のシンボルに似ているが,“HYBRID」の代わりに“385”,高速性能を表すカーブしたラインは赤と青から高速を表現したオレンジと木曽の針葉樹をイメージする緑に変化している.写真:JR東海
車内.グリーン車は1/2人掛けで,リクライニングしても後方の乗客の目前に背摺が迫らないバックシェルタイプの腰掛を採用している.
内壁は“木曽五木”をイメージした重厚な色合いとしている.
腰掛の表地は上半分が“北アルプスの朝焼け”,下半分は長野県花の“リンドウ”をイメージした色の取り合わせとしている.写真:JR東海
普通車の内壁はグリーン車と対照的な明るい色彩とされている.
全ての腰掛には電源コンセントを設置している.新幹線車輛の再生アルミ材を使った荷物棚は従来より拡張して大きな荷物も載せることできるように配慮している.
表地は全面的に木曽の森林をイメージさせる緑の濃淡柄を採用した.写真:JR東海
量産先行車は令和8/2026年春頃から走行試験を開始し,量産車はその3年後の営業開始を目標としているという.
製造担当は,子会社である日本車両は当然として,発表の場となった社長会見では川崎車両も参加することが明らかにされている.受け持つのは名古屋方先頭車である8号車と隣接する7号車の2輛.在来線では平成8/1996年の383系以来の発注ということになる.川崎車両における近年の振子制御技術が評価されたのか,それとも別の理由なのか,大いに気になるところである.
●JR東日本の253系がお色直し
東武鉄道との相互直通運転20周年記念として,JR東日本の253系1000番代がお色直しを行なうことになった.これまでの艶やかな赤/朱系からシックな紺色系へおtイメージチェンジを果たすという.
主制御装置を換装しているとはいえ30年選手である253系のますますの活躍を祈りたい.登場するのは令和8/2026年6月頃の予定だという.
日光東照宮の東西透塀に用いられる群青色などを日光のイメージとして全体に塗り,日光市花であるニッコウキスゲなどを連想させる黄色の帯を配している.途中で2本に分かれるのは,東武日光と鬼怒川温泉という2つの行先を象徴しているという.写真JR東日本
●青梅鉄道公園がリニューアルオープン
2年前から休園となっていた東京青梅の青梅鉄道公園がめでたく再開するというニュース.これは12月12日の,JR東日本からの発表だった.
発表によればリニューアルオープンは令和8/2026年3月21日(土).
新たにクハ201-1,ED60 1,クモハ115-1030が新たに加わる.全ての車輛には屋根が掛けられることになった.発表には“13の展示車輛」と記述されているから,旧来の保存車輛群は,すべて移動することなく青梅の地で保存展示が系ぞされることが改めて明示されたことになる.なお110形蒸気機関車は平成31/2019年に横浜の桜木町駅隣接地に移設されている.
なお,これまで運営を受託していた東日本鉄道文化財団のウェブサイトからは青梅鉄道公園の項目が消えている.リニューアルに際してJR東日本の直営に変更されたのだろう.
3階建てから平屋へと改築された展示館.入口のすぐ横にED60 1が描かれている.画面左端はED16か?写真:JR東日本
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営業時間:10時~16時
定 休 日:毎週火曜日
入 園 料:おとな(中学生以上)500円 小学生200円 3歳以上未就学児100円
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と“明るい話題のプレゼント”が山盛りとなった今年最後のこのブログである.
1年間,ご愛読をありがとうございました.引き続いてのご愛顧いただけますよう,お願い申し上げます.
新年は1月1日(!)にスタートの予定です.どんな話題を展開することができるのか.乞うご期待!
みなさまどうぞよいお年をお迎えくださいませ.








