とれいん誌に限らず,趣味の定期刊行物では新形式車が登場すると,鉄道会社からの協力を得て,こぞって紹介記事を掲載する.
 とれいん誌では報道公開時の写真だけではなく,試運転や営業運転開始後の写真,あるいは甲種輸送の途上……製造所から出場した時点でその後の行路はおおむね推定できる……での写真を加えたうえでMODELERS FILEの記事をお届けしていること,読者の皆さんには理解していただいていることだろう.今月号の江ノ電700形だってそうやって取材を重ねて出来上がったのである.

増備車の撮影取材は,もっと手間を要することになる.地元の西武電車ですら折々の記録に苦労しているのに,ましてや遠隔地の車輛となれば……である.

今回の神領車両区における385系の報道公開は,開始がお昼だったものだから,ちょっと早起きして名古屋駅で最近のJR東海の車輛を観察してみることにした.取材ではなくて,あくまでも趣味人としてのウォッチである.
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中央本線用ホームにいたら,となりの関西本線用ホームに到着したのが4輛編成の315系.この春のダイヤ改正で,関西本線の列車が全てこの電車の4輛編成バージョンに統一されたわけである.まず気づいたのは貫通扉周囲の幌座.往年の153系を彷彿させるデザインではないか.

次に目に入ってきたのは3000番代という番号区分.形式と番号は,目の前に姿を見せたC114編成でいえば,名古屋方からクハ314-3014+モハ315-3514+モハ315-3014+クハ315-3014.

主制御装置は2輛のモハに,補助電源装置はモハ315-3014に,電動空気圧縮機は両端のクハに取り付けているのは間違いなさそうである.
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亀山方のクハ315-3014には貫通幌が取り付けられている.315系の新しい表情である.幌がアクセントとなって,悪くないと思った.
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先頭車の横顔.幕板のホーム状況監視用カメラが目新しい.目新しいといえば,車体裾の所属標記がない.それから屋根の信号炎管も.

中央本線用315系には,ともに装備,表記されていたはずである.JR東日本では横須賀線用E235系1000番代の,4年ほど前の増備車から省略が始まっているから,その頃,あるいは少し後からのことに違いない.
 ちなみに,このあと遭遇した中央本線用C12は,どちらも省略されていた.
 なお運転席の頭上にはカメラが撮影したホームの様子を表示するモニターが取り付けられている.
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一部の側扉ガラスには2次元コードが貼られている.東京都交通局が初めて採用した,ホームドア検知システム用である.また,全車の側扉脇には四角い蓋が見える.これは何のためだろうか.チャンスがあれば取材してみたい.

……と観察しているうちにC114編成は亀山方面へ折り返していった.

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観察の合間にはHC85系が名古屋車両区から到着……
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F210-370が福山通運の専用列車を牽いて姿を見せ……
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383系“しなの”が増結10輛編成で到着し……そういえば385系は8輛固定編成である.多客時対応は増結ではなくて増発するのだろうか.

383系の背景には,再開発計画のために閉店したものの,計画が白紙撤回のようなことになって一部売り場が復活するという名鉄百貨店が…….

……と,わずか30分ほどの名古屋駅ホーム観察も終わりの時刻が近づいた.僕は“駅きしめん”を昼ご飯として,中津川行き315系に乗り込み,神領へ向かったのであった.