2004年,横浜高速鉄道みなとみらい線の開業と同時に東急東横線横浜駅は地上から地下駅になりました.もと東横線地上ホームは撤去され,現在横須賀線ホームの拡張工事が大詰めを迎えています.
絶えずどこかで工事が行われている横浜駅の北側に全く工事の手がはいる気配のない古い人道跨線橋があります.北西口と北東口と結ぶ地下自由通路が出来た今
となっては,この跨線橋はいつ壊されてもおかしくないのでは? と思うようになり,初めてこの跨線橋を渡ってみました.
横須賀線,東海道線,京浜東北線,京急線をまたぐ鉄骨トラスの横浜駅北側跨線橋.所々古レールも使われています.
すぐとなりに地下自由通路がありますが,人通りはけっこう多いです.ここからずっと電車を眺めている親子の姿も見られました.
跨線橋からは横浜駅地上ホームに入ってくる全ての列車を見ることができます.駅の近くでスピードも落としているので,屋根上観察にも最適!
ただ,鉄骨の隙間がけっこうあいていて,フェンスが取り付けられていないので,物を落とさないよう注意が必要です.列車の屋根までの距離が思ったより近く,真下を列車が通過するときは少しヒヤッとします.
ライカ鉄道写真全集第2巻 P116ページより
L-292 湘南電気鉄道 1 品川行き普通列車 京浜電気鉄道線上 東海道本線上り列車 車中より 昭和11/1936
かなり古い橋だとは思っていましたが,昭和初期にはもうこの跨線橋は存在していました.その証拠にライカ鉄道写真全集の2巻P116ページに昭和11年当時の跨線橋の写真があります.一番上の写真と見比べてみてください.海側(画面右)の階段の形状は現在と異なるので,改良が加えられたようですが,ほぼ当時のままの姿です.
このころはもちろん鉄骨の色はみずいろではなかったと思いますが.こんなにも歴史ある建造物だったとは・・・.これからこの橋を見る目が変わりそうです.
さて,お待たせしております,ライカ鉄道写真全集の8巻ですが,編集作業も終盤にさしかかり,私の手元に入稿するデータが揃ってきております.まもなく発売の予定です.どうぞご期待ください.