先週末から始まった千葉国体の観戦に天皇・皇后両陛下がいらして,9月26(日)・27(月)の二日間,E655系によるお召し列車が初めて房総地区を走りました.
  日曜日はちょうど茂原方面に出かける用があったので,所用を済ませた後,お昼過ぎの茂原駅に行きました.みどりの窓口で入場券を買おうとすると,年輩の女 性から,“なんかお召し列車が来ているんだって? 入場券買ったら見られるの?”と聞かれたりして,やはりロイヤルトレインは老若男女に通じる特別な存在なんだな〜 と実感.
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“お召し”は午後の南行に備えて茂原駅4番ホームに停車中でした.大勢のファンに混じって,黄色いテープ越しに写真を撮ります.先頭に取り付けられた御紋章と 日章旗は茶色い布で覆われていましたが,普段は付いていない銀色の手摺りと裾のステップも,この特別装備のために取り付けられているのだそうです.
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今回の運転では最後尾となる5号車.両陛下がご乗車される特別車は号車番号が付かないため,6輛編成でも5号車です.こちらの先頭部にも銀色に輝く手摺りとステップが取り付けられていました.
  さて,午後の“お召し”は茂原から勝浦まで運行されるとのことで,茂原の次の八積駅まで行って列車を待ち構えることにしました.初めは駅のホームで待って いたのですが,いつの間にか良く晴れていた空に雲がかかり,みるみる周囲が暗くなってしまいました.天気の悪いなか,大勢と同じように前がちの走行写真を 撮るのもつまらないので,ちょっと駅からあるいて線路沿いの道端に移動.
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通過予定時刻が近づくにつれて,近所の人達も線路沿いに集まって,賑やかになってきました.私の側にいたおじさんは,なんと携帯電話のカメラで撮ろうとして いたので,“ケータイのカメラはボタン押してから時間がかかるから,走っている列車を撮るのは難しいですよ”と言うと,“そういえば,猟銃で鳥を撃つとき は,弾の速度が追いつかないから飛ぶ先を狙って撃つんだってねえ”と,分かっているような分かってないような面白い例えをされたので,つい話しこんでいる うち… 踏切が鳴って,いよいよ本番です!
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お召し列車というのは静々と走ってくるものだろう… と私は勝手に思いこんでいたのですが,予想を遙かに超えるスピードで疾走してきたので,結果はご覧のとおり… 空が暗かったこともあり,列車がブレて大失敗でした.でも車内で手を振られていた両陛下のお姿は疾走する車窓越しになんとか見ることができました.
 走行写真は失敗しましたが,お召し列車を見るのは人生初体験で,良い記念になりました.列車が迫る前の独特の緊張感と祝祭的な雰囲気はクセになりそう.また千葉に来てくれるといいなあ…
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さて,茶色い車体にピンストライプといえば,米国のペンシルヴァニア鉄道(PRR)が本家といえますが,先日届いたウォルサーズの2011年版HOカタログは,PRRブロードウェイ特急が表紙を飾っています.
 来年はいよいよ満を持して,ブロードウェイ特急1948年編成が同社からHO製品化されるとのこと.ペンシーファンには発売が待ち遠しいですね.同カタログは,本誌11月号で詳しく紹介しますので,どうぞお楽しみに.