前面三枚窓でオデコの丸い,往年の京成スタイルを色濃く残した新京成800形が,去る7月に完全引退しました.
 本誌でも2007年1月号の京成 特集で,残り3本となった同形式をMODELERS FILEで紹介しましたが,その後始まった京成千葉線乗り入れによる他形式(8800形)の6輛編成組み替えに伴って,806編成と810編成の8輛編成 2本が残され,ラッシュ時を中心に活躍を続けていたのでした.
 最後に残った2編成16輛は,くぬぎ山工場で解体作業に入ったようですが,昨夜のこと… 外出帰りに新津田沼で下車すると,駅前のイトーヨーカドー広場にこんなものが置いてあり,びっくりしました↓
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どこからやって来たのか,客室扉より前しかない前頭部は,四隅に大きなキャスターが付けられていて,そのまま街中に転がり出してゆきそうです.
  ちょっと調べてみると,これは最近廃車されたものではなく,平成7年の完全中間車化工事で切り落とされたモハ807の前頭部で,普段はくぬぎ山工場に置い てあるものなのだそうです.8月25〜29日にで開催された“さよなら夏!ありがとう800形電車大感謝セール”の広告塔としてこの場所にやって来たので した.翌日には何事もなかったかのように,移動してしまったのでしょう…
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新京成では800形の引退を記念した,“さよなら800形記念乗車券”を7月末から販売しています.
  4枚組みの硬券で,それぞれの券には登場時,行先方向幕取付後,前面非貫通化,ライト&方向幕リニューアル後の4態の写真が印刷されており,記録としても 貴重なものです.私も昨夜吊り広告で見つけて,駅で1セット入手したのですが,今ならまだ手に入るようですので,欲しい方はお早めに!
 さて,本家京成に残る“京成顔”は3300形のみとなりましたが,こちらは更新工事によりオデコに大きな行先幕の出っ張りが付いてしまっているので,オリジナルの雰囲気を保っているのは,いよいよ小湊鉄道の200形ディーゼルカーのみとなりました↓
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写真は5月の連休に乗りに行ったときのものですが,養老渓谷の紅葉の時期にでも,また訪ねてみたいものですね.