すでに日本の南半分ではシーズンを過ぎてしまいましたが,今年の桜開花はそこそこ天気にも恵まれ,花見や撮影に出かけられた方も多いと思います.
  花見といえば桜並木の下にシート敷いてわいわい酒盛りをするのも楽しいですが,やはり鉄道好きにとっては絵になる風景をモノにしたいですね.しかし,ちょ うど桜の見頃はとれいんの締切が迫ってくるのと同時なので,なかなかゆっくり電車と桜のツーショットをファインダーに収める機会がありません.そこで平日 の深夜,帰宅してから夜桜見物もかねて,デジタルカメラ片手に近所の遊歩道へぶらぶら繰り出したのでした.
 日付も変わって午前様.もちろん電車 が走っている時間ではないので,前述のツーショットは無理.しかし満月に近い月が中天高くにあって,煌々と桜並木を照らしています.田舎住まいゆえ,余計 なライトアップなど無いのです.そこで,家路を急ぐ人の不審な目をよそに桜に向かってシャッターを切ります.
 しかし,ここの桜はどれも樹高が高く,しかも照明がないものですから,コンパクトデジカメのフラッシュを焚いたところでちっとも枝先の花にピントが合いません.あきらめて,月に露光を合わせた写真が下の一枚.
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桜はなんだか訳分かりませんが,意外に月がくっきり写っており,これはどのくらいまで大写しにできるのだろう,と月明かりの下,さらにカメラの設定をいじってみました.
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カメラはパナソニックのLUMIX DMC-FZ18という,光学18倍ズーム(+デジタル4倍)が売りのコンパクトカメラです.ISO感度や露出補正の調整ができるので,ISO800,露 出補正 -2にして最大ズームで撮ったのが上の写真(僅かにトリミングしています).
 なんと手持ちなのですが,手ブレ補正が利いているためか,しっかり月面の模様まで判別できます.一昔前なら天体望遠鏡を使わないとできなかったことが,いまや市販のコンパクトカメラ+素手で実現できることを目の当たりにして,改めて技術の進歩に感心した次第.

これでは肝心の桜がないじゃないか,と言われそうなので,こんどはちゃんと夜桜の写っているところ.頂きものの画像ですが,なんと携帯電話のカメラで撮ったものだそうです.うちの近所の桜と違って,ゴージャスにライトアップされています.(写真:脇 雅恵)
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さて,先々週のブログで小牛田駅のDE10を紹介したところ,読者の黒岩正行氏から,「40年前に全く同じ場所で撮りました」という写真をお送りいただきました.
 おそらく石巻線に向かう貨物列車でしょう.架線柱や照明燈も私の写真そのままで,不思議な感覚に囚われますね.(写真2点:1968-3 黒岩正行)

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この写真の頃,小牛田から二つ先の瀬峰から出ていた仙北鉄道登米線が廃止となりました.それから約40年後,今度はくりでんの廃止に際して同じ場所で貨物列車の写真を撮ったというのは,何とも不思議な縁を感じます.