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毎年恒例ですが10月は軽便祭,鉄模連ショウをはじめとして,毎週末のようにイベントが催されます.実物に疎い私はもっぱら模型関係だけですから良いもの の,実車ファンの方々は検車区の公開や“鉄道の日”イベントなどもあるので,それこそ目のまわるような忙しさでしょうね.イベント通い猛者の方々のバイタ リティには本当に恐れ入ります.
 さて,11月号の“つけたりはづしたり”でなんこう氏も書いていましたが,今年の軽便祭は杉山模型をテーマとして,設立30周年となる同社の製品を来場者が持ち寄って展示するというユニークな趣向が行われました.
  2軸のスイッチャーから軽便の車輛,ギヤードロコまで小さな模型がところ狭しと並ぶ様は,まるで色とりどりの宝石をちりばめたようで,カワイイ模型ファン にとっては垂涎の光景です.なかには林鉄らしく道具箱や薪を積み上げ,リアルにウェザリングされた車輛もあったりして,モデラーとしても大いに刺激を受け ました.

私はHOn3(10.5mm)の車輛を中心に杉山製品を楽しんできましたが,最近はもっぱら9mmナロー製品ばかりなので,少々寂 しいところ…(売れる数を考えると致し方ないでしょうね).しかし,米国型を中心にずいぶんと買い込んでいだので,まだ塗装していないものや組立てていな いキットも残っています.そこで,軽便祭の余韻も新しいところで,勢いこんで2000年に発売された“Betsy”(本誌2000年2月号で紹介)を組み 立ててみることにしました.
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“Betsy” とは,米国カリフォルニア州に存在した森林鉄道,マディラ・シュガーパイン(Madera Sugarpine Co.)の1号機だったギヤードロコで,ナローとしては太めのボイラー台枠上に置き,水平に配置された2つのシリンダーで歯車を回して前後の動輪を駆動す るという,クライマックスの水平シリンダー&2軸版みたいな形態をしています.構造上缶中心が高いのと,大仰な煙突,サドルタンクなどでずんぐりむっくり しており,おそらくその垢抜けない姿が“ベッツィー”と渾名されたのでしょう.

キットは動力を含めた下回りが組立済みで,キャブやボイラーなどの上回りがバラ状態です.キット付属の簡単な図面と組立見本の写真,過去の実車の画像を手がかりに組み立ててゆきます.
 製品では完成品も出ているので,ただ組み立てるのも芸がありません.そこで,特に製品で気になっていた背高感を和らげるべく,多少の加工を試みることにしました.
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実車もかなりノッポなスタイルなのですが,どこを寸詰めればよりスケールらしく見えるのか,実物写真と照合しつつ検討します.煙突も若干オーバーなようです が,これをいじるのは大変なのでパス.キャブの天地寸を若干小さくして,あわせて屋根Rをゆるく改造することに決めました.
 キャブの加工は下辺 を切るとランボードや腰板など,各部分の組立に影響がでるので,上辺を0.5mm切ることにします.両側面の側板を裁断機で切った後,腰板などの木目板を 貼り,前妻,後妻を付けます.そして前後の妻板を側板に合わせてヤスリで低くし,あわせて屋根Rも緩く付くように削って整えます.あとは指の腹でRを緩く した屋根板をハンダ付けしてキャブの完成です.
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製品オリジナルより屋根を低くしたことで,掘っ建て小屋みたいな実物の印象により近くなったと自己満足.腰板の木目にハンダが流れ過ぎですね.直さなきゃ…
 あとはボイラーの組立てと仕上げのパイピングですが,続きはまた次回に.
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