HK-20090311
まだ小学生のころ(だったと思う)、読み始めたばかりの「鉄道模型趣味」誌に「私の工作台」という小 さな記事が掲載された。当時のトップライターだった二井林さんが自宅の押し入れを改造して作った、小さな小さな工作スペースが紹介されていた。小さいなが らも、必要と思われるあらゆる物が揃っていて、「こういう場所を作れば、二井林さんみたいに、次から次へと模型が作れるんだ」と信じたのである。

そして苦節40有余年、次々と買い続けた工具が数を増し、かなり広い自分の工作スペースも手に入って、ようやく自分なりに「私の工作台」と言えるものが出来 上がった。左右にスライドレールを使って50センチの奥行き全部が使える大きな引出をたっぷり設け、その左には物入れの棚、目の前に工具掛け、コンセント もたっぷり準備して、さぁ工作だ!

と、思っても老眼鏡、双眼ルーペなしでは何もできないようになると、おっくうが先に立ってまとまった工作に手が着かない。

工作台がスラスラと完成したのは、老眼でもできる作業だったからなのかもしれない。