この冬は,東京都内でも雪が舞うことが多いような気がする.もっとも,根っからの東京育ちに言わせると,半世紀ほど前に比べれば,雪が積もる回数はめっきり減っているそうだ.
 だからこそというべきか,雪の朝にはカメラを持って,いつもより早く家を出たくなる.電車が遅れていることへの対策を兼ねてはいるのだが,カメラハイクを楽しんでしまうものだから,事務所への到着はいつもと同じか,むしろ遅めになってしまうことが多い.
 昨日,3月10日もそうだった.前日の夕刻から降り始めた雪は,夜半には雨に変ったらしくて,夜が明けてみれば,期待していたほどには地面は白くなく,路盤の一部に残っているだけだったが.

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思ったほど雪が残っていなかった富士見台駅と中村橋駅の間.それも,みるみるうちに少なくなり,1時間ほどで,この写真の半分以下になってしまった.

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撮影の合間には,101系が301系とペアを組んで通勤準急として顔を見せてくれた.101系の顔はオリジナルが好きだけれど,2連は新101にしかない.2丁パンタの先頭車というのも,この電車の場合は似合っていると思う.

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結局この日の一番の“絵”はこの2000系の急行だった.屋根には雪がたっぷりと載り,その融けた水が,走行風で飛散しつつ地面に.もっとも,屋根をみなければ雨の日と変らないのだから,この写真はまだまだ,ということになろうか.

雪というのは,各駅での乗降が手間取ったり,雪融けの水で空転したり滑走したりと,鉄道の現場のたちには大迷惑なわけで,しかもきのうの西武鉄道の場合には,飯能の奥で線路内に木が倒れ込んできて始発から不通.その復旧のために入間市から先を一時的に運休にせざるをえないという大騒ぎだった.加えて小竹向原の駅でホームドアの不具合が発生し…….
 これからも,鉄道の人に迷惑にならない範囲で,雪に限らずチャンスを捉え,さまざまな情景を記録していきたいと思っている.