きょう12月18日の朝,神戸の川崎重工兵庫工場(今は正式名称は違うかもしれないけれど)から,1輛の電気機関車が姿を現した.“とれいん”読者ならば12月号の“甲種・特大運行情報”をご覧になって既にご承知の(新鶴見から終着駅田端までの時刻に訂正があったので,ウェブ上に修正時刻を掲載しています.ご参照ください),JR東日本初の,というより,すべての旅客会社で初めての新造電気機関車,EF510
500番代である.
EF510なんて,北陸から新潟方面では,貨物列車の牽引機として今や当たり前の存在となりつつある形式.最大の関心事は“どのような塗装で出てくるか”,そして“何番代を名乗るのだろうか”であった.
結論は……来住憲司さんが,撮影してすぐに送って下さった写真の中から4点を速報としてお目にかける次第.そういう意味ではデジタルカメラって,便利なものである.
DE10 1743に牽かれて川崎重工の構内から和田岬線の線路上に姿を見せたEF510-501.主体は青.アクセントとしてゴールドのライニングという出で立ち.それだけならば,国鉄直流機の標準塗装に近いのだけれど……うん?EF510は交直両用機だ.
車体側面には大きく“流れ星”が描かれていた.EF81では比較的単純なデザインだったのが,EF510ではゴールドと白の組み合わせとなった.屋根は銀色に輝いている.青は国鉄直流機の青15号ではなく,どうやら24系客車に合わせた青20号に見える.車体裾は灰色.
屋根の機器配置はオリジナルのJR貨物機と変らないように思えるが,細かく観察すれば,異なる点が見つかるかもしれない.
鷹取駅に隣接した神戸貨物ターミナルに到着したEF510-501を見れば,正面窓下には,ちゃんとヘッドマーク掛けが取り付けられている.これで,従来通りヘッドマークを取り付けて運転されることが確認できたわけである.
車体裾が灰色に塗り分けられたことで,JR貨物のEF510よりも腰高に見えるけれど,これはそういう視覚的な効果を狙ってのデザインなのか,それとも?
窓の縁取りがJR貨物のEF510とは違う色にも見えるが,もしかしたら単なる光の反射の加減かもしれない…….この写真は1枚目,2枚目の反対側で,側面のルーバー類の配置が反対側と異なっているのもJR貨物機と同じ.
さて,このEF510-501は,この原稿をアップする頃には,東海道本線を東へ向かっている.あした,12月19日の朝には神奈川県入りし,武蔵野線で東京の外周をぐるりと一周,14時ごろには田端に到着の予定.無事の到着を祈りたい.
DE10に牽かれて甲南山手付近を走るEF510-501.さてこの塗装デザイン,みなさんの第一印象はどうだろう.
僕自身の感想は,東京に到着して現物を見てからということにしたいが,ふと思ったのは,“黒岩さんがご覧になったらどんな感想を語ってくださるかなぁ”だった.