金盛正樹カメラマンと知り合ったのは,僕が模型ショウの取材チーフをやっていた頃ですから,もう20年近く前のことだと思います.そののち,僕の方がショウ取材から離れましたので,ずいぶんご無沙汰していたのですが,鉄道模型を撮影した写真のみで写真展を開催するとの知らせをいただき,「これは行かねば!」と思いつつも,東京,福岡での開催を逃し,たまたま別件で行っていた3会場めの大阪で,ようやく機会を得ましたのでお邪魔してきました.
タイトルは「金盛正樹写真展:1/150の鉄道世界」.つまりNゲージによる鉄道写真です.多くはメーカーの広告やカタログ,あるいは雑誌の記事用に撮影されたもので,Nゲージャーならば見覚えのある写真も多いかも知れませんが,改めて写真作品として,1点ずつギャラリーの壁に並んでいるのを見ると,演出技術の高さを再認識させられます.
僕が知る限り,鉄道模型の風景だけで構成された写真展は,おそらく史上初だと思います.そりゃそうです.普通の模型作品ならば現物を並べればいいのですから.それをあえて写真にしたのは理由があります.実はこれらの写真は,固定レイアウトで撮影されたものは僅かであり,多くはその場その場でストラクチャーやフィギュアを選択して配置しただけの「即興レイアウト」であるからです.これが出来るのはレイアウト用品が豊富なNゲージの特権ともいえ,僕らも毎月の作品や製品の撮影で使うテクニックです.
つまりその気になれば誰もが出来る,Nゲージの楽しみ方のひとつといえましょうが,そこはプロの仕事ですから,「スタジオ」という撮影専用の環境で撮られたことを差し引いても余りある技術が見て取れます.大前提として金盛さんは,実物風景を数多く撮影してきたプロカメラマンですから,バックボーンの太さが格段に違うわけですが,さりとて実物の考証に偏ることなく,「模型らしさ」を残すことがプロのテクだと思うのです.その点,金盛さんの写真は実在の風景を感じさせつつも,模型ならではの愛らしさもしっかり表現された,とてもチャーミングな作品だと思いました.見学に行かれる方は,ぜひこういった点にご注目ください.Nゲージが何倍にも楽しくなる,いいチャンスですよ!
なお,週末を挟みますが,日曜日はギャラリーが休業ですのでご注意ください.また,ここを逃しても,以降名古屋・仙台・札幌と,北上しながら開催されますので,そちらにもご注目ください.
■大阪会場
2016年9月27日(火)~10月5日(水)
大阪市北区梅田3-3-10 梅田ダイビル B1F
JR大阪駅 桜橋口より西へ徒歩5分
10時~18時(最終日は15時まで)
日曜日・祝日は休業
TEL:06-4795-9942
以下の会場については会期のみ掲出しますので、会場へのアクセス等はキヤノンギャラリーの当該ページをご参照ください。
http://cweb.caNoN.jp/gallery/archive/kaNamori-150/iNdex.html
■名古屋会場
2016年10月27日(木)~11月9日(水)
■仙台会場
2016年11月24日(木)~12月6日(火)
■札幌会場
2017年1月19日(木)~1月31日(火)
最後にオマケをひとつ.僕が個人的に関わりが深かったことを皆さんご存知のせいか,今でも「模型センターきりん」のことをよく尋ねられます.大阪のことを大阪の方に聞かれるのもどうかと思いましたが(苦笑),僕自身も気になったので,久々に千林に行ってきました.ご覧のとおり,店舗建物はまだ健在でした(9月26日現在).変った点といえば向かって右側にあった折り畳みの看板が撤去されたくらいで,今にもシャッターが開きそうですが,二度と営業することはありませんし,店主阿部さんの消息も僕はまったく知りませんので,悪しからずご了承ください.
タイトルは「金盛正樹写真展:1/150の鉄道世界」.つまりNゲージによる鉄道写真です.多くはメーカーの広告やカタログ,あるいは雑誌の記事用に撮影されたもので,Nゲージャーならば見覚えのある写真も多いかも知れませんが,改めて写真作品として,1点ずつギャラリーの壁に並んでいるのを見ると,演出技術の高さを再認識させられます.
僕が知る限り,鉄道模型の風景だけで構成された写真展は,おそらく史上初だと思います.そりゃそうです.普通の模型作品ならば現物を並べればいいのですから.それをあえて写真にしたのは理由があります.実はこれらの写真は,固定レイアウトで撮影されたものは僅かであり,多くはその場その場でストラクチャーやフィギュアを選択して配置しただけの「即興レイアウト」であるからです.これが出来るのはレイアウト用品が豊富なNゲージの特権ともいえ,僕らも毎月の作品や製品の撮影で使うテクニックです.
つまりその気になれば誰もが出来る,Nゲージの楽しみ方のひとつといえましょうが,そこはプロの仕事ですから,「スタジオ」という撮影専用の環境で撮られたことを差し引いても余りある技術が見て取れます.大前提として金盛さんは,実物風景を数多く撮影してきたプロカメラマンですから,バックボーンの太さが格段に違うわけですが,さりとて実物の考証に偏ることなく,「模型らしさ」を残すことがプロのテクだと思うのです.その点,金盛さんの写真は実在の風景を感じさせつつも,模型ならではの愛らしさもしっかり表現された,とてもチャーミングな作品だと思いました.見学に行かれる方は,ぜひこういった点にご注目ください.Nゲージが何倍にも楽しくなる,いいチャンスですよ!
なお,週末を挟みますが,日曜日はギャラリーが休業ですのでご注意ください.また,ここを逃しても,以降名古屋・仙台・札幌と,北上しながら開催されますので,そちらにもご注目ください.
■大阪会場
2016年9月27日(火)~10月5日(水)
大阪市北区梅田3-3-10 梅田ダイビル B1F
JR大阪駅 桜橋口より西へ徒歩5分
10時~18時(最終日は15時まで)
日曜日・祝日は休業
TEL:06-4795-9942
以下の会場については会期のみ掲出しますので、会場へのアクセス等はキヤノンギャラリーの当該ページをご参照ください。
http://cweb.caNoN.jp/gallery/archive/kaNamori-150/iNdex.html
■名古屋会場
2016年10月27日(木)~11月9日(水)
■仙台会場
2016年11月24日(木)~12月6日(火)
■札幌会場
2017年1月19日(木)~1月31日(火)
最後にオマケをひとつ.僕が個人的に関わりが深かったことを皆さんご存知のせいか,今でも「模型センターきりん」のことをよく尋ねられます.大阪のことを大阪の方に聞かれるのもどうかと思いましたが(苦笑),僕自身も気になったので,久々に千林に行ってきました.ご覧のとおり,店舗建物はまだ健在でした(9月26日現在).変った点といえば向かって右側にあった折り畳みの看板が撤去されたくらいで,今にもシャッターが開きそうですが,二度と営業することはありませんし,店主阿部さんの消息も僕はまったく知りませんので,悪しからずご了承ください.