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京成上野駅に入線し報道陣に囲まれた新型スカイライナーこと2代目AE

6月23日、京成電鉄による新型スカイライナーのマスコミ向け試乗会が行われました。試乗会の類にはあまり参加しない私ですが、“スカイライナー大好き男”としては一足先に160km/hを体験できるチャンス! 見逃すわけには参りません。

車輛の概要は本誌でもすでに掲載しておりますし、すでに情報は溢れているでしょうから割愛させていただきます。あくまで試乗レポートということで・・・

当日、京成上野駅改札前に設けられた受付会場は多くの報道陣(キー局すべて、新聞、雑誌等)で埋め尽くされ凄いことに・・・ 本誌からは私、そして平野君が参加、またブログメンバーとしてカメラマンの松本さんも会場で合流しました。

4番ホームに招かれたあと、試運転列車が出線する様子を12時54分に撮影、その後、試乗会専用列車が13時7分に入線してきました。一番下のビデオ冒頭はそのシーンです。

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5号車の側面に大きく、そして力強く貼られたスカイライナーのロゴ。椅子は自動回転式リクライニングシート、ドリンクホルダー付きテーブル、そしてすべての椅子下には100Vコンセントが装備されている。

専用列車に乗車(13時10分)し、上のような写真を撮影しました。私、平野君、松本さんでボックスの4人席になりそうなので、早速、自分たちで椅子を回転させました。椅子は最近流行のクッション部が薄いタイプのもの。ただ体にフィットするため大変心地良いものでした。クッション材の一部は営業用鉄道車輛としては初の“バネックス”(株式会社川島織物セルコン製)を採用しているそうです。シートピッチは1050mmと広く、座面幅も470mmあります。

駅を発車し、地上に出ると外はあいにくの雨模様・・・ まもなく日暮里駅に停車(13時37分)します。すでに頻繁に試運転しているためか、外の乗客は特に驚く様子もありませんが、車内がカメラマンと記者で埋め尽くされているのを見た途端、携帯カメラをこちらに向けました。ああ、撮らないで恥ずかしい・・・(笑)

千住大橋に停車(13時42分着・48分発)、高砂(13時55分)を過ぎて、北総線に入線します。北総線内は130km/h運転です。あっというまに新鎌ヶ谷に到着(14時4分)、8分停車ののち14時12分に発車します。130km/h運転ということもあり、やや揺れを感じます。立てたタバコが落ちないということはありません(笑)。14時23分に印旛日本医大駅に到着。いよいよここから新線区間(成田高速鉄道アクセス線・成田空港高速鉄道線)です。

ところで京成上野から成田空港駅までを成田高速鉄道線(64.1km)と呼ぶそうです。そして、京成線を除く北総線(北総鉄道・千葉ニュータウン鉄道)、成田高速鉄道アクセス線、成田空港高速鉄道線の51.4kmの区間を“成田スカイアクセス”だそうな。少し覚えづらいですね。

印旛日本医大駅を出ますと、すぐに150・155と続き、160km/hに達しました。こちらはスラブ軌道のため高速域でもほとんど揺れません。乗り心地は素晴らしいの一言です。途中、いくつかのトンネルに入り、開業目前の成田湯川駅を気持ちよく通過(14時32分)し、14時36分に空港第2ビル駅に到着しました。ここはすぐに発車します。トンネルの中を3分ほど走り、14時39分に成田空港駅に到着しました。

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成田スカイアクセス線と表記されたオレンジの駅名標

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専用列車を前に記念撮影する森田健作千葉県知事(右)と花田力京成電鉄社長(左)。下は復路の車内にて撮影に応じる両氏。

成田空港駅では森田千葉県知事と花田京成電鉄社長がお出迎え。専用列車を前に記念撮影となりました。復路では両氏も同乗し、各車両をまわり報道陣の質問に答え、撮影に応じていました。ところで松本さんは4号車で某番組の人気マスコット2人(匹?)が乗車しているのを発見したそうです。たぶん写真掲載はNGでしょうから、何が乗車していたかは読者の想像にお任せします(笑)

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頻繁にすれちがう2代目AE。そして晴れ間の見えた南の空には着々と工事の進むスカイツリーが・・・

復路はゆったりと乗り心地を楽しみました。北総線内に入ったあたりから徐々に天候は回復し、京成線内に入った頃にはすっかり晴れてしまいました。もう少し早いうちから回復してくれれば良かったのに・・・ それにしてもよく同型の2代目AEとすれ違います。いよいよ本番間近という感じです。そして南の空にはスカイツリーも見えます。京成沿線と成田スカイアクセス線はこれからが熱い!ですね。

一応、復路の運行情報も掲載しておきましょう。
15時15分 成田空港発、15時17分 空港第2ビル停車・発、15時22分 成田湯川駅通過、15時26分 印旛日本医大通過、15時36分 新鎌ヶ谷停車・44分発、16時7分 千住大橋停車・発、16時11分 日暮里停車・発、16時16分 京成上野着

さて、この成田スカイアクセス線は7月17日に開業します。これによりスカイライナーは全て成田スカイアクセス経由になり、日暮里-空港第2ビル間を最速36分で結ぶことになるのです。かなり速いですね。運行本数は上り28本、下り26本です。運賃は京成上野-成田空港で1200円、特急料金が1200円の計2400円です。現在、印旛日本医大駅までの運賃が1080円ですから、運賃に限っていえば「かなり抑えたな・・・」という印象です。

またスカイライナーのほかにアクセス特急(京成上野・西馬込・羽田空港-成田空港)が新設されます。朝夕は京成上野・西馬込着もありますが、日中は主に羽田空港-成田空港のようです。日中の都営浅草線・京急線内では“エアポート快特”として運行されます。運行本数は上り25本、下り26本で、朝ピーク時の下りはほぼ20分間隔、その他は40分間隔運転になるそうです。停車駅は押上・青砥・高砂・東松戸・新鎌ヶ谷・千葉ニュータウン中央・印旛日本医大・成田湯川・空港第2ビル・成田空港です。羽田空港と成田空港はおよそ103分(1時間43分)で結びます。(資料は京成電鉄株式会社 経営統括部広報担当資料による)

最後に動画も掲載しておきましょう。内容は

専用列車入線→LED式行先表示器→車内撮影→デッキ仕切りドア上モニタ(車内案内)→モニタ(運転士側)→モニタ(車掌側)→シート手動回転(モデル平野君)→県知事・社長記念撮影→復路160km/h運転→成田湯川駅高速通過→モニタ(運転士側)→回送列車出線

です。

このレポートは本誌次号(8月号)で平野君も掲載する予定です。お楽しみに。

↓ついでに成田空港行特急が掲載されている号は以下の通りです。
月刊とれいん No.426 2010年6月号(新旧交代迫るスカイライナー2世代を真鍮自作・Products Data File KATO製E259系)
月刊とれいん No.416 2009年8月号(MODELERS FILE E259系特急電車)
月刊とれいん No.415 2009年7月号(MODELERS FILE 京成電鉄新型スカイライナーAE)